2019年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻
観測天文学特論(Observational Astronomy)[5209]
2単位 小麦 真也 准教授
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 人類の宇宙に対する理解は、観測および理論の両輪によって拡がってきた。本講義では主に電磁波を手段とした観測的天文学について概説する。
現代の天文学の概略および、観測の手法と装置について理解することを目標とする。
Our understanding of the universe has expanded through both observation and theory. This course will give a brief overview of observational astronomy and its use of electromagnetic waves. The course aims to give an understanding of the overall picture of contemporary astronomy, its methods and instrumentation.
- <授業計画及び準備学習>
- 第1回:天文学の歴史と社会 The history of astronomy and its relation to the society
準備学習:特に指定しない。 第2回:天体の色・等級・距離・質量の測定 Measuring astronomical sources: color, magnitude, distance and mass 準備学習:対数計算の復習をしておくこと。 第3回:天体からの輻射と輸送 I radiation from astronomical sources and radiative transfer I 準備学習:第2回の復習をすること。 第4回:天体からの輻射と輸送 II radiation from astronomical sources and radiative transfer II 準備学習:第3回の復習をすること。 第5回:星の進化 stellar evolution 準備学習:熱力学、級数展開を復習しておくこと。 第6回:星間物質と星の形成 interstellar matter and star formation 準備学習:第3回の講義を復習すること。 第7回:銀河の形態、力学と進化 galaxy morphology, dynamics and evolution 準備学習:第5回、第6回の講義を復習すること。 第8回:銀河のスペクトル galaxy evolution and spectra 準備学習:これまでの講義を復習すること。 第9回:ブラックホールと活動銀河核 active galactic nuclei and black holes 準備学習:第7回の講義を復習すること。 第10回:銀河と銀河団、大規模構造 galaxy groups, clusters, superclusters 準備学習:第7回の講義を復習すること。 第11回:望遠鏡の構造と仕組み telescopes 準備学習:第10回の復習をすること 第12回:検出器の構造と仕組み detectors 準備学習:第11回の復習をすること 第13回:ニュートリノ天文学、重力波天文学 neutrino, gravitational waves and such 準備学習:上記テーマについて、各自調べておくこと 第14回:地球外生命探査 SETI 準備学習:特に指定しない。
- <成績評価方法及び水準>
- 授業中に指示する課題レポートにより評価する。
- <教科書>
- 「新版:宇宙物理学」、高原文郎、朝倉書店
"Radiative Processes in Astrophysics", George B. Rybicki and Alan P. Lightman, Wiley-VCH
- <参考書>
- <シリーズ現代の天文学> 日本評論社
- <オフィスアワー>
- 金曜日 12:50~13:40(八王子キャンパス総合教育棟01W-332室)
- <学生へのメッセージ>
- 必要に応じて、量子力学・統計力学・電磁気学の知識を利用するので復習しておくこと。フーリエ級数展開や特殊関数になどについても確認しておくこと。
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