2019年度工学院大学大学院・化学応用学専攻

ナノ・マイクロ構造制御特論(Nano-and microstructured materials science)[3305]


2単位
阿相 英孝 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2019/12/13

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
ナノテクノロジーは,今後の産業の発展にとって不可欠な科学技術であり,化学,物理,生物,工学という従来の学問領域をこえ,広範な知識,技術が要求される。情報技術,バイオテクノロジー,新機能材料の開発,環境,エネルギーなど様々な分野で活躍していくことが期待される受講生にとって,専攻分野に関係なく,ナノテクノロジー,その中でもナノ・マイクロ構造制御に関する基本概念と最先端技術を化学的な考えに基づいて習得することを目標とする。
Nanotechnology encompasses the understanding of the fundamental physics, chemistry, biology and technology of nanometre-scale objects. This course introduces the principles of nano- and microfabrication and related technology to students taking this course.
The goals of this course are to
1) Obtain basic knowledge about the background of “Nanotechnology”.
2) Understand the relationship between physical approach and chemical approach from the viewpoint of chemist.
3) Obtain basic knowledge about the latest developments.

<授業計画及び準備学習>
準備学習:授業計画に沿って,キーワードを提示するので,
事前に研究背景,技術動向などを調査しておくこと。
1.ナノテクノロジーの歴史1 
  概説:ナノテクノロジー実現のために何が必要か
2.ナノテクノロジーの歴史2
  ナノテクノロジーの概念提唱から米国の国家戦略まで
3.ナノテクノロジーへのアプローチ
  物質の分類,サイズの区分,ナノスケールの物質形態
4.ボトムアップとトップダウン
5.自己組織化の定義
6.自己組織化単分子膜を用いたリソグラフィー
7.分子ナノ材料(LB膜,ミセル,ブロックコポリマー,コロイド結晶など)
8.ナノバイオテクノロジー,ナノバイオシステム
9.ナノポーラス材料(ゼオライト,メソポーラスシリカ)
10.多孔性配位高分子,金属―有機フレームワーク
11.トップダウン法によるナノ・マイクロ構造制御
  光学,X線,電子ビーム,イオンビームリソグラフィー,FIB,MEMS,インプリント,エッチングなど
12.ナノマテリアル(無機材料,有機材料,ポーラス材料,生体材料)補足
13.デバイス・アプリケーション
14.学習成果の確認(授業内試験)

Subjects in the course:
1. Introduction: What is nanotechnology ? (1)
2. Introduction: What is nanotechnology ? (2)
3. Nanotechnology domain
4. Bottom-up and top-down technology
5. Self-organization
6. Lithography using SAM
7. Molecular nanotechnology
8. Nanobiotechnology
9. Nanoporous materials
10. Chemical function of PCP/MOF
11. Nano-/micro-fabrication based on “top-down approach”
12. Nanomaterials
13. Device applications
14. Final exam

<成績評価方法及び水準>
毎回の講義ごとにレポートを課し,その内容で理解度をはかり評価する。
最終回は学習成果の確認で試験を行う。平常点と試験の評価割合は7:3。
但し,3回以上欠席した学生は履修放棄とみなし成績評価は行わない。
Grading will be decided based on reports (70%) and term-end examination (30%).

<教科書>
指定教科書なし。
適宜,教材プリントを配布する。

<参考書>
化学マスター講座 ナノテクノロジー(丸善株式会社)
ナノテクのための化学・材料入門 日本表面科学会編 (共立出版)
基礎から学ぶナノテクノロジー 平尾一之 編 (東京化学同人)
革新的な多孔質材料 日本化学会編 (化学同人)

<オフィスアワー>
水曜日 17:30-19:15 八王子校舎17号館255室

<学生へのメッセージ>
講義時間内に英論文を読むので英和辞典を持参すること。辞書は,通信機能を併せ持つ電子機器ではなく,冊子体を推奨する。


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