都市防災特論（Advanced Urban Disaster Mitigation）[3604]

＜授業のねらい及び具体的な到達目標＞

この講義のねらいは、地震災害など自然災害を対象に、講義と実習を通して都市防災に関わる専門的知識と実践的技術を修得することである。
以下の諸点をこの講義の具体的な達成目標とする。
・多様な空間スケールでの防災対策を論理的に説明でき、具体的な課題解決に応用できる。
・企業等の危機管理対策を論理的に説明でき、具体的な課題解決に応用できる。

This is an advanced urban disaster mitigation course. The course provide the expert knowledge and practical skills related to urban disaster mitigation through lecture and practical training.
On completion of this course, the student should be able to:
- Have an awareness of disaster prevention measures at various spatial scales.
- Have an awareness of crisis management measures of the company.
- Demonstrate the synthetic way of thinking.

※システムデザイン専攻の履修者については以下が適用される。
（JABEE学習・教育到達目標）
「システムデザインプログラム」
（A）工学関連分野の原理・原則に関する深い知識と応用力を身につけた人材を育成します：◎
（C）文献・実地調査，仮説の設定と検証などを行う能力をもち，さらに，技術的問題を分析し，課題を設定・解決できる技術者・研究者を育成します：◎
JABEE基準1の（2）の内容
（c），（d），（ｆ）：◎
（b），（e），（g）：○

＜授業計画及び準備学習＞

以下の各項目について、講義、ディスカッション、レポート、プレゼンテーションを組み合わせて進めていく。

1.　ガイダンス
講義の進め方と演習課題の内容・評価基準について説明する。
準備学習：地震工学、建築の安全、地域の安全について復習をしておく。

■テーマ1：我が国の防災対策の現状と課題（2、3回）
2.　我が国の防災対策の現状と課題
我が国の防災対策の現状について理解する。
準備学習：我が国の防災対策の課題について調査し整理しておく。

3.　ディスカッション
調査内容を発表しディスカッションを行う。
準備学習：第2回の調査結果をまとめ、発表の準備をしておく。

■テーマ2：地域防災の現状と課題（4〜6回）
4.　地域防災の現状
過去の災害を例に地域防災の現状について理解する。
準備学習：地域の安全の講義内容を復習しておく。

5.　フィールド調査
各自の居住地を対象において地域防災をテーマにフィールド調査を行う。
準備学習：第4回の講義を踏まえ調査項目を整理しておく。

6.　ディスカッション
フィールド調査成果を発表しディスカッションを行う。
準備学習：調査結果をまとめ発表の準備をしておく。

■テーマ3：都心業務地区の防災まちづくり（7〜13回）
7.　都心業務地区の防災対策の現状
都心業務地区の防災対策の現状について理解する。
準備学習：地域の安全の講義内容を復習しておく。

8.　フィールド調査
新宿駅周辺地域のフィールド調査を実施する。
準備学習：調査項目について整理しておく。

9.　防災上の課題と防災資源の整理
対象地域の防災上の資源と課題を整理する。
準備学習：フィールド調査の結果を整理しておく。

10.　被害想定
防災上の資源と課題を整理し被害を想定する。
準備学習：第9回の成果を整理しておく。

11.　防災まちづくりの方針と災害対応行動計画
防災まちづくりの方針と地域としての災害対応行動計画を検討する。
準備学習：第10回の成果を整理しておく。

12.　防災まちづくりの推進方策
多様な地域主体が参加した防災まちづくりの推進方策を検討する。
準備学習：第11回の成果を整理しておく。

13.　ディスカッション
防災まちづくりの方針を発表しディスカッションを行う。
準備学習：発表の準備をしておく。

14.　学習内容の振り返り
準備学習：前回までの総復習を行う。

Contents in the course:
1. Introduction to the course

Theme 1: Actual conditions and issues of disaster prevention measures in Japan
2. Disaster prevention measures in Japan
3. Presentation on the investigation and discussion

Theme 2: Actual conditions and issues of regional disaster prevention in Japan
4. Actual conditions and issues of regional disaster prevention
5. Field survey of each residence
6. Presentation on the field survey and discussion

Theme 3: Disaster risk reduction in central business districts
7. Actual conditions and issues of disaster risk reduction in central business districts
8. Field survey of Shinjuku Station area
9. Organization of issues and resources on disaster prevention
10. Damage assumption
11. Disaster prevention plan policy and disaster response action
12. Promotion policy of the regional planning and redevelopment around Shinjuku Station area
13. Presentation and discussion

14. Review of study content

＜成績評価方法及び水準＞

授業時間中のディスカッション・プレゼンテーション50％、各テーマに関するレポート50％で評価する。

Evaluation:
Discussion and presentation 50%, reports on each theme 50%

＜教科書＞

指定教科書なし

＜参考書＞

・「逃げないですむ建物とまちをつくる―大都市を襲う地震等の自然災害とその対策―」日本建築学会編、技報堂出版株式会社
・「都市防災学　地震対策の理論と実践」梶秀樹・塚越功編著、学芸出版社

＜オフィスアワー＞

新宿校舎24階A-2414　月曜日〜金曜日　18:00〜19:00　ただし事前に予定を確認のこと。