2016年度工学院大学大学院・システムデザイン専攻
経営学特論(Business Administration)[5305]
2単位 吉田 賢一 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- @授業のねらい:将来を嘱望される学生に対して、過去において現実になされた有名企業の組織改編に関する試みを経営史的な観点から分析する。チャンドラーの名著をつうじて「経営」とは何か、「経済」と何処が・どの様に異なるのかなどについて、知識の向上をはかる。
@具体的な達成目標:市場経済(資本主義経済)の枠組みの中における「戦略」と「組織」というものの持つ重要性、とくにその意義と役割について理解を深めるとともに、知識の研鑽をはかる。キーワードは、組織、戦略、戦術、技術革新、経営資源、創造的破壊などである。
(JABEE学習・教育到達目標) 「システムデザインプログラム」 (B)幅広い視野を身につけるための関連領域(技術経営,知財,マネジメント等)に関する知識と認識をもち,高度なオペレーション能力を身につけた人材を育成します:◎
JABEE基準1の(2)の内容 (a),(e):◎ (b),(h),(i):○
- <授業計画及び準備学習>
- @演習本番としての第2講以降は、A.チャンドラー『組織は戦略に従う』の目次(序以外の24節)にしたがい、以下の14回に分割して報告と討論を行う。1回目は報告者を選定し、「序*戦略と組織」をわたくし吉田が特別報告するので、かならずテキスト持参の上で出席のこと。出来れば、当該部分を読破しての出席がのぞましい。以下の順序と内容はあくまでも予定であり、変更の可能性がある。
1.組織改編の歴史的背景 2.デュポンによる自律的事業部の創設 3.多角的戦略、そして新戦略に相応しい組織づくり 4.総合本社の創設−−GMにおけるウイリアム・デュラントの戦略 5.中興の祖アルフレッド・スローンの組織改編構想 6.スタンダード・オイルの戦略と組織 7.分権的事業部制の創設 8.計画と偶然の分権化−−シアーズ・ローバックの場合 9.分権化の失敗、そして緩やかな分権化の進展 10.組織イノベーションの比較分析 11.創造的革新と組織の革新者たち 12.事業部制の具体的事例 13.組織改編の変種とプロセス 14.巨大企業の歴史
- <成績評価方法及び水準>
- @履修学生数にもよるが、毎回1名ないし2名を報告者として選定し、その発表内容についてグループ討論を行うゼミナール形式とする。
@評価はレポートと報告内容、討論での発言の能動性・積極性を総合的に判定し、60%以上を合格とする。
- <教科書>
- @アルフレッド・チャンドラー『組織は戦略に従う』(有賀裕子訳、ダイヤモンド社)5,000円+消費税。
テキストが高価なため、各自に2,000円を補助する。テキストは買わずに第1回目に出席すること。
- <参考書>
- @必要に応じてプリント等を配布する。
- <オフィスアワー>
- @授業は金曜日の3限なので、1号館1階の講師室にて、12時30分から13時00分までの30分間、3限終了後の30分間をオフィスアワーとする。
- <学生へのメッセージ>
- @シラバス熟読のうえ、かならず第1回目に参加のこと。ゼミナール(演習)形式のため、積極的な議論への参加と発言に努力されたい。
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