2016年度工学院大学大学院・システムデザイン専攻
イノベーション経済学特論(Economics of Innovation)[3106]
2単位 矢崎 敬人 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- (授業のねらい)
イノベーションについての基本的な概念や考え方のフレームワークを理解することをねらいとする.
(具体的な達成目標) イノベーションとは何か,イノベーションはどのように起きるのか,イノベーションが経済社会においてどのような役割を果たしているのかについて理解し,イノベーティブな社会の基盤として何が必要かを考察する力を身につけるとともに,初歩的な経済学のツールを用いてイノベーションに関連する諸課題を分析する力をつけることが達成目標である.
(JABEE学習・教育到達目標) 「システムデザインプログラム」 (D)国際的にも通用するコミュニケーション力、リーダーシップなどの社会・人間関係スキルをもつ技術者・研究者を育成します:◎
JABEEが求める知識・能力 (a),(b),(e),(f),(g),(h),(i):○
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス,イノベーションとそのメカニズム
準備学習:教科書第1章を熟読する.
2.日米のイノベーション・システムの変化とオープン・イノベーション 準備学習:教科書第2章前半(34〜49ページ)を熟読する.
3.新しいイノベーション・システムの効率性 準備学習:教科書第2章後半(49〜61ページ)を熟読する
4.イノベーション・システムにおける大学の役割 準備学習:教科書第3章前半(64〜82ページ)を熟読する.
5.イノベーション・システムにおける公的研究機関の役割 準備学習:教科書第3章後半(82〜100ページ)を熟読する.
6.研究者のプロフィール 準備学習:教科書第4章前半(102〜122ページ)を熟読する.
7.研究インセンティブと研究者のマネジメント 準備学習:教科書第4章後半(122〜132ページ)を熟読する.
8.経済発展と特許制度 準備学習:教科書第5章前半(134〜159ページ)を熟読する.
9.特許制度の経済分析 準備学習:教科書第5章後半(159〜170ページ)を熟読する.
10.イノベーションと競争 準備学習:教科書第6章序盤(172〜191ページ)を熟読する.
11.IT産業のイノベーション 準備学習:教科書第6章中盤(191〜196ページ)を熟読する.
12.合併とイノベーション 準備学習:教科書第6章終盤(196〜206ページ)を熟読する.
13.日本のイノベーション・システムの進化 準備学習:教科書終章を熟読する.
14.学習内容の振り返り 準備学習:前回までの総復習を行う.
- <成績評価方法及び水準>
- 授業への貢献(50%)とレポート(50%)による.なお,授業中に小テストを課す場合がある(小テストの結果は授業への貢献に含める).60点以上を合格とする.
- <教科書>
- ○後藤晃(2016)『イノベーション:活性化のための方策』東洋経済新報社.(2,600円+税)
- <参考書>
- イノベーションの経済学をしっかりと理解するためにはミクロ経済学の基礎知識が必要となる.ミクロ経済学の教科書にはさまざまな良書があるが,特に次の2冊を紹介する.
○N.グレゴリー・マンキュー(2013)『マンキュー経済学I ミクロ編(第3版)』東洋経済新報社.(4,000円+税)(初めて経済学を学ぶ学生向け.) ○神取道宏(2014)『ミクロ経済学の力』日本評論社.(3,200円+税)(やや高度だが大変面白い.ミクロ経済学を本格的に学びたい学生には強くお勧めする.)
イノベーションの経済学は産業組織論という分野の一部と位置付けることができる.日本語で書かれた産業組織論の教科書としては次の2冊を紹介する. ○小田切宏之(2001)『新しい産業組織論:理論・実証・政策』有斐閣.(2,900円+税) ○長岡貞男,平尾由紀子(2013)『産業組織の経済学(第2版)』日本評論社.(3,000円+税)
イノベーションの経済学について,より理論的に学ぶには次の1冊がある. ○スザンヌ・スコッチマー(青木玲子監訳,安藤至大訳)(2008)『知財創出―イノベーションとインセンティブ』日本評論社.(3,800円+税)
イノベーションとそのマネジメントについて,企業の視点から捉えた教科書としては,次の1冊を紹介する. ○近能善範,高井文子(2011)『コア・テキスト イノベーション・マネジメント』新世社.(2,980円+税)
イノベーションを企業,社会を含む多角的な視点から捉えた次の概説的な教科書も紹介しておく. ○土井教之,宮田由紀夫編著(2015)『イノベーション論入門』中央経済社.(2,600円+税)
※これら以外の文献は講義の中で紹介する.
- <オフィスアワー>
- [前期](新宿校舎A-2778)木曜日11:05-12:00
[後期](新宿校舎A-2778)水曜日11:05-12:00 上記日時以外でもメール(アドレスはガイダンス時に配布する資料を参照)で予約の上で面談可.
- <学生へのメッセージ>
- 連絡のためキューポートを随時使用する予定.キューポートに配信された連絡が必ず届くよう各自で設定すること.
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