2016年度工学院大学大学院・情報学専攻

ソフトウェア開発工学特論(Software Engineering)[5206]


2単位
位野木 万里 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/19

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
製品ソフトウェア開発において,生産性の向上,品質の安定化,開発リードタイムの短縮の実現のために,品質の保証されたソフトウェア成果物を再利用することは,一般的である.そこで,講義・解説,演習,調査・発表を通してソフトウェア開発において常套手段となっている「ソフトウェア再利用」を体験し,新しいアイデアを具現化する能力,すなわち,再利用力を身につけることを達成する.

<授業計画及び準備学習>
以下の項目にそって,ソフトウェア開発において考えられる様々な再利用の形態(ドキュメント,設計モデル,プログラムなどの再利用)を体系立てて習得する.とくに,演習では「良い再利用」を体験する実習を行う.講義後半は,「良い再利用」を実現するための再利用資産の構築方法について,議論を中心とした演習を行う.
準備学習として,事前に配布する解説資料(電子ファイルで公開)を熟読しておくこと.また,少なくともUMLの表記については事前に学習しておくこと.

[第1回] 開発と再利用の全体像・導入演習
[第2回] 再利用によるソフトウェア製品開発の試行・演習
[第3回] ドキュメント(要件定義書)の再利用・演習
[第4回] 設計(パターン)の再利用(1)・演習
[第5回] 設計(フレームワーク)の再利用(2)・演習
[第6回] 実装(アプリケーション)の再利用・演習
[第7回] システムの再利用(振返り)・演習
[第8回] 再利用の管理,高度な再利用
[第9回] シリーズ製品開発のための再利用:総合演習
[第10回] 「良い再利用」を実践するための再利用資産の開発演習(1):フィーチャーモデリング
[第11回] 「良い再利用」を実践するための再利用資産の開発演習(2):ユースケースモデリング,BAPOモデル
[第12回] 再利用によるソフトウェア製品開発まとめ
[第13回] 再利用によるソフトウェア製品開発:演習課題T,演習課題U
[第14回] 学習内容の振り返り

<成績評価方法及び水準>
演習課題の実演および,課題T,Uの品質に基づく評価により,60%以上を合格とする.

<教科書>
特に定めない.資料を配布する.

<参考書>
以下の文献に基づき再利用技術を解説する.

(1)Frank J. van der Linden, Klaus Schmid, Eelco Rommes,Software Product Lines in Action
Springer Berlin Heidelberg(2007)

(2)Kyo C. Kang , Vijayan Sugumaran, Sooyong Park, Applied Software Product Line Engineering
Auerbach Publications (2010)

<オフィスアワー>
火曜日:16:30〜17:40 新宿校舎A-2315(高信頼ソフトウェア開発工学研究室)

<学生へのメッセージ>
毎回,講義,演習,ディスカッションの組合せて,製品ソフトウェア開発における様々な形態の「再利用」技術を体得していきます.


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