2016年度工学院大学大学院・情報学専攻
数値シミュレーション特論(Numerical Simulation)[2215]
2単位 飛松 敬二郎 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- シミュレーションは自然現象、社会現象、経済経営問題の予測・解明など様々な目的で、問題解法のモデルに基づいて行われます。シミュレーションの基盤となる確率論、確率変数の性質と生成方法、モデルの具体例、統計学的解析方法、分散低減手法を学びます。
具体的な達成目標 シミュレーションに関する基礎知識の修得。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.標本空間と事象、併合、交わり、補事象、空集合、排他的、確率論の公理、条件付き確率と排他的事象、保険金請求の確率、割引券、条件付き確率と事象独立
2.離散的確率変数と連続的確率変数、確率質量関数と確率密度関数、独立の関係式、期待値演算、分散と共分散の性質、Markovの不等式、Chevychevの不等式、大数の法則、条件付き期待値、条件付き分散 3. 二項分布、Poisson分布、幾何分布、負の二項分布、超幾何分布 4. 一様分布、正規分布、標準型正規分布、中心極限定理、指数分布、記憶がない性質、Poisson過程と特徴、ガンマ分布、不均一なPoisson過程 5.疑似乱数の生成法と定積分、多重積分、モンテカルロ法 6.離散型確率変数の生成1: 逆変換法のアルゴリズム、ランダムな順序、幾何分布、Bernoulli分布、Poisson分布、二項分布 7.離散型確率変数の生成2:Rejection Method、Rejection Methodの例、Composition Approach、Random Vectors 8.連続型確率変数の生成1:逆変換法のアルゴリズム、指数分布、Poisson分布への応用、ガンマ分布への応用 9.連続型確率変数の生成2:Poisson過程のイベント生成、不均一なPoisson過程のイベント生成 10.離散型事象のシミュレーション:変数の種類とイベント、不均一なPoisson過程での時間の発生 11.単一サーバーの待ち行列システム、並列2台のサーバーの待ち行列システム 12.在庫管理モデル、保険リスクモデル、修繕問題のモデル、ストックオプションの行使 13.標本平均と不偏推定量、平均二乗誤差、中心極限定理の効用、標本分散の定義、シミュレーションでデータ生成をやめる手順、標本平均と標本分散の漸化式、最後の客の出発時刻を予想する、Bernoulli分布の例、母集団平均の区間見積もり、100(1-α)% Confidence Interval Estimate 14.Bootstrap近似と適用例、分散低減の重要性、品質制御の例、負相関変量、信頼度関数の例、数値積分の例 ○.余裕があれば、Markov Chain Monte Carlo Methods:Markov Chains, Hastings-Metropolis Algorithm, Gibbs Sampler について紹介します。 準備学習 必要に応じて、授業中に指示します。
- <成績評価方法及び水準>
- 授業への参加状況と課題レポートにより評価します。
遅刻・欠席のないように。60点以上で合格です。
止むを得ず欠席・遅刻をする場合には、必ず事前にメール(下記のメールアドレス宛て)で連絡すること。
- <教科書>
- 指定教科書なし。
資料を配布します。
- <参考書>
- SIMULATION, Fourth edition, SHELDON M.ROSS, ACADEMIC PRESS
図書館で閲覧できます。
- <オフィスアワー>
- 水曜3時限
場所:八王子校舎 1E-306 研究室 および授業前後の時間に新宿校舎12階講師室または教室で質問を受けます。 それ以外に飛松(ct10519 [at] ns.kogakuin.ac.jp)までメールで連絡すれば対応します。
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