2016年度工学院大学大学院・建築学専攻
建築設計4(Studio Work 4)[2513]
2単位 藤木 隆明 教授 [ 教員業績 JP EN ] 横田 歴男 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- この設計科目は、大学院にふさわしい、より専門的な課題(公共施設等の具体的で実務的な設計演習課題)に取り組むとともに、総合的なプレゼンテーション能力を身につけるための演習を行なう。
具体的には、環境に配慮した建築についてのより高度な設計を行うための方法論と問題意識を養うことを目的とした環境建築(地球環境配慮型建築)に関する実務的なレベルでの設計演習(演習課題1)と、この課題を含めて自分がこれまでに設計してきた作品を一冊の美しい本にまとめることで総合的なプレゼンテーション力を養う作業(演習課題2)である。
21世紀は「環境の世紀」と呼ばれているように、地球環境問題は人類にとって極めて深刻な問題である。建築は、造るために大量の資源を必要とするだけでなく、エネルギー消費量、CO2排出量、廃棄物処理などの点で地球環境問題に対してとても大きな影響力をもっている。それだけに果たすべき責任も大きい。わたしたちは、従来型の建築設計を漫然と続けるのではなく、時代が求めるこれからの建築のあり方を目指さなければならない。しかし、地球環境に配慮しつつ、建築として質の高いものを設計するためには、極めて高い能力を必要とする。こうした設計能力を身につけることがこの授業の到達目標である。
- <授業計画及び準備学習>
- 授業計画
はじめに、地球環境配慮型建築に関する設計演習課題を出題する。次に、この課題を含めて自分がこれまでに設計してきた作品を一冊の美しい本にまとめ、最後に、口頭発表(プレゼンテーション)を行う。
1、演習課題1:「地球環境配慮型建築の設計」課題説明 授業の進め方・配付資料の説明、講義 2、講師によるレクチャー、 個人指導(構想・コンセプト・アイデアのエスキース) 3、講師によるレクチャー、 個人指導(スタディ模型によるエスキース) 4、個人指導(平面図、立面図などのスタディ、模型によるエスキース) 5、個人指導(平面図、立面図などのスタディ、模型によるエスキース) 6、個人指導(最終プレゼンテーションの検討) 7、演習課題1:「地球環境配慮型建築の設計」提出/講評 演習課題2:「プレゼンテーション」課題説明 8、演習課題2:「プレゼンテーション」 個人指導(構想・コンセプト・アイデアのエスキース) 9、個人指導(たたき台の制作バージョン1) 10、個人指導(たたき台の制作バージョン2) 11、個人指導(たたき台の制作バージョン3) 12、中間提出、講評/エスキースチェック 13、製本作業 14、演習課題2:「プレゼンテーション」提出、口頭発表/講評
演習課題1に関する準備学習
太陽熱利用、太陽光発電、自然光利用、自然換気、ダブルスキン、ダイレクトゲインなどの多様な環境要素技術について、事前に予習しておくことが望ましい。
演習課題2に関する準備学習
1冊の本にまとめるには、「編集」という作業が必要となる。また、装幀などのブックデザインも含めてトータルなデザイン作業が求められる。準備学習としては、まず最初に、さまざまな美しい本について調べ、参考となるような本を見つける事が先決であろう。
- <成績評価方法及び水準>
- 成果物と口頭発表を総合的に評価し、60点以上の者を合格とする。ただし、中間提出が未提出の者は、最終提出を認めないので注意すること。
- <教科書>
- 特に指定せず必要に応じて資料を配布する。
- <参考書>
- 日本建築学会編『ソーラーアーキテクチュア・デザインブック』(彰国社)
Aqua-scape: The Nature-oriented Architecture of Ryumei Fujiki 新しい環境建築の考え方や可能性の詰まった1冊です。イギリスで出版された本ですが、生協でも入手することができます。地球環境問題に意識的な建築家志望の学生には是非読んでもらいたいと思います。
- <オフィスアワー>
- 授業終了直後30分間。場所は、藤木研究室(新宿A-2615室)にて。fujiki@cc.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 建築家の横田歴男氏が非常勤講師として指導に加わります。
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