2016年度工学院大学大学院・建築学専攻

環境行動特論(Environment-behavior Studies)[2216]


2単位
赤木 徹也 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/19

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
環境行動論とは、人間と環境とが一体のものであるとする「トランザクショナリズム」に基づき、その枠組み中から発現する人間の現象(行動・記憶・経験・心理など)を検討し、現在の建築・都市環境における問題や課題の所在を明らかにすると共に、明らかにした知見に基づき環境を改善することによって、人間の「生活の質」の改善へとつなげることを目的としている。
本講義では、環境行動論を通して、建築・都市環境が人間の生活の中で成立し、その環境を利用する我々人間は、様々な特性を有していることを理解することによって、現在の建築・都市環境が質的に未成熟であり、多くの問題や課題を有していることを把握すると共に、それに基づいた環境の改善を具体的に提案できる技術を身につけることを目的とする。

<授業計画及び準備学習>
本講義は、環境行動論の基本的理解を目的とする前半と発展的理解を目的とする後半の2段階で行う。つまり、前半は環境行動論そのものがどのような学問領域なのかを理解するための講義形式であり、後半は環境行動論に関する主要な先端研究を各自が精査し、その内容を発表すると共に、その内容に関して全員で議論を行う発表形式である。
(1)講義形式
講義形式の主な内容は、次の通りである。
・環境行動論の背景・目的・意義・領域
・環境行動論と建築計画・設計との関係
・環境行動論に関する研究手法と実践例
(2)発表形式
発表形式の内容・手順と環境行動論に関する先端研究の解説は、共に第1回目の授業で説明する。

準備学習:授業毎に次週の授業内容の概要説明を行うので、その範囲を十分に予習しておくこと。

<成績評価方法及び水準>
環境行動論に関する学期末レポート提出(70点)と中間発表内容(30点)の合計点で最終成績の評価を行い、60点以上の者に単位を認める。

<教科書>
特に指定しないが、下記の参考書を随時使用して講義を進める。

<参考書>
「建築設計資料集成 拡張編 [人間] 」日本建築学会編(丸善)
「人間−環境系のデザイン」日本建築学会編(彰国社)
「生態学的視覚論 ヒトの知覚世界を探る」J.J.ギブソン著、古崎敬など訳(サイエンス社)
「誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論」D.Aノーマン著、野島久雄訳(新曜社認知科学選書)

<オフィスアワー>
火曜日13:00〜13:30(新宿校舎26階赤木研究室)


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