2016年度工学院大学大学院・化学応用学専攻

表面化学特論(Surface Chemistry)[4205]


2単位
小野 幸子 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/19

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
すべての有限な物質は表面を持ち、かつ他の相との間に界面が存在する。表面および界面で起こる現象とその特性はバルクと異なる場合も多い。その微視的構造の解明と制御が、様々な領域で重要な課題となっており、ナノテクノロジーと呼ばれる分野につながる。本講では特に環境にやさしい(Environmentally friendly)機能性薄膜の作製法として期待される湿式プロセスに注目し、固体の表面化学の立場から表面のナノレベル解析法の原理と種々の表面化学現象および機能性表面の研究例を解説する。実際例を学ぶことによって、表面の微細構造と特性に対する理解を深める。

<授業計画及び準備学習>
1.表面とは?固体の表面特性
2.表面分析法の原理と解析法−1
3.表面分析法の原理と解析法ー2
4.自分の研究テーマを分析法を意識しつつ短時間に発表し,他学生の発表に質問するアクティブラーニング-1
5.湿式法による機能表面作製
6.X線光電子分光法による化学結合状態の解析
7.自分の研究テーマを分析法を意識しつつ短時間に発表し,他学生の発表に質問するアクティブラーニング-2
8.透過型および走査型電子顕微鏡による構造解析
9.走査プローブ顕微鏡法による表面の評価
10.自分の研究テーマを分析法を意識しつつ短時間に発表し,他学生の発表に質問するアクティブラーニング-3
11.雑誌のインパクトファクター(IF),論文の引用数などについて学び,客観的な研究評価を考える
12.自分の研究に関連するかまたは感心のある表面分析法を選び,原理,応用,測定実例,解析について纏める
13.表面化学の重要性とその最先端研究の例示と解説
14.講義のふり返り

<成績評価方法及び水準>
毎回の講義ノートコピーの提出で理解度を量り,小課題のレポートも合わせて評価する。

<教科書>
大西他編,固体表面分析,講談社サイエンティフィク
プリントして配布する。

<参考書>
G. Attard and C. Barnes, “Surfaces" Oxford University Press, 1998.
講義資料は授業中に配布、紹介する。

<オフィスアワー>
講義後の時間に受け付ける。13号館3階13-309 12:50-13:20 
またメール連絡などでも随時受け付ける。
sachiono@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
大学院修了者として身に着けるべき基礎的な事項を講義と合わせて話していく。院においては特に本人の主体的な参加意識が重要なので,自分の研究を客観的に把握し,いつでも他者にプレゼンテーションできるように心がけておいてください。


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