2016年度工学院大学大学院・機械工学専攻

教育学特論(Special lecture on Pedagogy)[6101]


2単位
藏原 清人 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2018/12/19

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
今日の教育問題は様々あるが教科の指導の問題を避けては通れない。教員としての実践力を身につけるために、各自の免許取得教科に即して教材研究力を高めることが必要である。専修免許状取得者には大学院での専門的な学修を踏まえた指導力が期待されているところである。この授業では、学部での教科教育の研究の授業を踏まえ、各自の免許教科の中で中学校あるいは高等学校の単元を一つ取り上げて指導(授業)計画を立て、受講者相互で検討することを目的とする。
 単元の指導計画は、単元内の授業の流れを意識するとともに、教育全体の中でのその単元の位置・相互関係を明確にとらえること、その単元を生徒に指導する意義を明らかにしそれが生徒に伝わるような教材の開発や授業の構成を工夫することが必要である。こうしたことについて講義により説明するとともに、学生自身が調べあるいは討議して各自が単元の指導計画を作成する。できればその中の1時間分を模擬授業としてその適切性を実践的に検証する。また現場教員をゲストに招いて批評をお願いしたい。

<授業計画及び準備学習>
授業計画及び準備学修
 1 はじめに(講義)  教育の課題としての教科の教育、単元の指導計画とは何か、何が必要か(準備学習:各自の教育実習を振り返り、授業を行うに当たっての自分の課題を考えておくこと。)  
 2 各自の希望する単元の発表と意見交換し、発表の分担を決める 準備学習:各自の取り上げたい単元について簡単な発表のレジメを用意する。
 3 単元指導計画の準備について(講義)  教科書および学習指導要領の検討、単元指導のねらいをどう考えるか、生徒の発達、この単元までの学修を踏まえその後の展開をどう考えるか、他教科の関係をどう考慮するかなどにふれる。(準備学習:自分の教育実習の反省をし、課題をまとめておくこと)
 4〜 7 第1回目の発表と講評(各自の課題とする内容について発表準備を行う。)
 8  第1回目の発表全体の講評と2回目の発表準備
 9〜12 第2回目の発表と講評(準備学習:1回目の発表の講評や意見を踏まえて発表準備を行う。)
 13 代表が模擬授業を行う。およびゲストの批評
 14  まとめ

<成績評価方法及び水準>
 この授業の中で2回の発表を行うことを前提として、それを踏まえた最終レポートによって評価する。
 教育実習時よりも授業の内容(教材)および授業についてのとらえ方が発展していること、また最終レポートは実際に授業ができる単元指導計画となっていることが必要である。

<教科書>
特になし

<参考書>
昨年度までのレポート集(授業中に配布)、学習指導要領各教科解説、対応する教材の中・高教科書

<オフィスアワー>
授業終了後は教室、昼休みは講師室にてオフィスアワーを設ける(事前にアポイントを取ること)

<学生へのメッセージ>
教育実習で作成する1時間分の指導案は本来、その時間を含む単元全体の計画の中でとらえ、作成すべきである。教育実習では時間の関係で十分これを行うことができないが、この授業で単元計画をまとめることを通して教材を指導する意義と内容を教育全体の中で位置づけようとするものである。
大学院の教職授業は専修免許状取得希望者を対象とするものであり、学部における学修を踏まえてより自信を持って教育に当たれるように、広い視野からの学習を期待する。教員志望者が積極的に履修することを期待する。


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