2016年度工学院大学大学院・機械工学専攻
応用関数解析学特論(Applied Functional Analysis)[1201]
2単位 牧野 潔夫 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 不定積分できない関数の定積分を求めることを考察する。ガウス型数値積分の基礎を学ぶ。具体的には直交関数系の性質を理解する。ガウス型数値積分法における直交関数系の役割を理解する。特にLegendre関数の理論を理解し、零点やウエイトの計算ができるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- はじめに数値計算の重要性を示しいろいろな数値積分法を例示する。次にその中で応用上重要で良く用いられるGauss型数値積分法を解説する。まず関数近似を行い近似した関数を積分すれば数値積分になることを解説しGauss型数値積分にはいわゆるLaglange補完が用いられることを示しこの補完が分点の個数に較べて近似の精度がよいこと,従って積分した場合にもその性質が引き継がれることを示す。さらにGauss型数値積分法のうち特に重要なLegendre-Gauss,Laguerre-Gauss,Hermite-Gauss型の数値積分を解説する
1 ベクトル空間の基底 2 一次独立と直交性、正規直交基底 3 多項式空間の内積とその例 4 Darboux Christoffelの定理とその証明 5 直交多項式の漸化式とその証明 6 漸化式の例(Laguerre,Hermite) 7 Gauss型定積分における分点と重み 8 重みの計算法と例 9 Gauss型定積分の計算法の例 Legendreの場合 10 Gauss型定積分の計算法の例 Laguerre,Hermiteの場合 11 具体的な直交多項式の例,特にLegendreの多項式 12 Legendreの多項式(P(x))が満たすDarboux Christoffelの定理 13 P(x)の満たす漸化式 14 P(x)に対する重みの計算法と定積分の計算
準備学習 線形代数学Uの内容、特に基底、一次独立、内積、直交基底を十分に理解しておく。 前回までの講義内容の復習と講義中提出する問題の考察
- <成績評価方法及び水準>
- 講義中に出題する課題の提出。内容の間違っているものは返却しどの点が不十分か解説し再提出を求める。
(再提出、再々提出して正解なら評価の対象とする)
- <教科書>
- 参考書を参照
- <参考書>
- The Functions of Mathematical Physics 著者 Harry Hochstardt 出版社 Dover
「電子計算機のための数値計算法III 」山内,宇野,一松 共立出版 特殊関数入門 一松信 森北出版 Special FUnctions and Orthogonal Polynomial 著者 Redaat El Attar 出版社 LuLu Press
- <オフィスアワー>
- 月曜日 昼休み 27F数学研究室
- <学生へのメッセージ>
- 課題の問題の中にはかなり大変なものもあるので1,2回でへこたれず何度も手直して提出してください。
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