2015年度工学院大学大学院・システムデザイン専攻
☆機械振動学特論(Advanced Mechanical Vibrations)[3701]
2単位 大石 久己 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 機械構造物の振動を取り扱う場合,問題とする現象に応じて,1自由度系から連続体までどのように取り扱うか考える必要がある.そのため本講義では,機械振動学の基礎を踏まえて,連続体の振動まで代表的な例を取り上げ,基礎理論,解法,特性について演習を交えて学習する.以下に具体的な努力目標を示す.
(1) 運動方程式の求め方と,振動問題の取り扱いについて理解する. (2) 多自由度系への展開を理解し,行列表現を習得する. (3) 固有値問題と解法を習得し,モード解析を理解する. (4) 連続体の運動方程式の求め方を理解する. (5) 連続体の運動方程式の解法を理解し,固有振動数と固有モードについて習得する. (6) ラプラス変換など他の解析法を習得する.
※システムデザイン専攻の履修者については以下が適用される。
(JABEE学習・教育到達目標) 「システムデザインプログラム」 (A)工学関連分野の原理・原則に関する深い知識と応用力を身につけた人材を育成します:◎
JABEE基準1の(2)の内容 (c),(d):◎ (b),(e),(g):○
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 機械システムに発生する力学現象の理論的取り扱い方
2. 運動方程式の物理的意味と無次元化 3. 機械構造物のダイナミックス 4. 振動の基礎から多自由度系の復習 5. 集中定数系から分布定数系への展開 6. 波動方程式の解 7. 境界条件と定在波 8. 固有値解析と固有モード 9. 棒の縦振動とねじり振動 10.梁の運動方程式 11.梁の境界条件と解法 12.初期条件の考慮と強制振動の解 13.ラプラス変換による連続体の解法 14.授業のまとめと理解度の確認 15.授業の最終のまとめ,不十分な点の補足
- <成績評価方法及び水準>
- 授業中に課す課題(60%)と期末試験(40%)の結果を合計し,60点以上に単位を認める.なお,詳しい課題については授業で説明する.
- <教科書>
- 吉沢正紹他共著 機械力学 (朝倉書店)
三浦宏文他共著 機械力学 機構・運動・力学(朝倉書店)
- <参考書>
- 川井忠彦,藤谷義信 振動および応答解析入門 培風館
辻岡康著 機械力学(サイエンス社) 北郷薫,露木洋二共著 振動学(森北出版) ほか
- <オフィスアワー>
- 水曜日授業前後18:30〜19:30,21:10〜21:30(新宿1772室または1863室).これ以外でも,1772室前の質問用紙(記入例に従って記入)で対応可.
- <学生へのメッセージ>
- 大学で学習した機械力学や機械振動学の内容(他大学においても同様の内容の科目が設置されていると思われる)を踏まえて学習する.しっかり復習しておくこと.特に,力学の基礎と,1自由度系の振動が基礎となるので重要である.また,演習課題を課すので,自分の理解度を確認し,より理解を深めてもらいたい.問題を解き,分かったところと分からなかったところを確認し,次の授業に備えてもらいたい.
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2015 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|