2015年度工学院大学大学院・情報学専攻
自然言語処理特論(Natural Language Processing)[3311]
2単位 近藤 公久 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 自然言語処理は、人間が普段使用しているままの「ことば」をコンピュータによって処理する学術的領域です。ここでの処理には、現在日本語を用いた文書入力に欠かせない、かな漢字変換や、精度の問題は残されるものの携帯端末でも一般に使用され始めている音声入力インターフェースや機械翻訳があります。言語の意味(人間の意図)を理解し、人と同じようにコミュニケーション可能なコンピュータや行動をも含むロボットインターラクションなども対象に含まれます。しかし、コンピュータが言語の意味や人間の意図を理解するには、まだまだ課題が多く残されています。本講義では、自然言語処理の基本を理解し習得するとともに、人間の言語処理のしくみや、その研究手法についても学ぶことで、残された課題解決に向けて考える力を養うことを目標とします。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.自然言語とは
2.日本語音声・文字 3.日本語の文 4.日本語コーパスと言語資源 5.形態素解析 6.構文解析 7.意味解析・意図解析 8.照応解析・文脈解析 9.確認演習 10.心理言語学的実験手法 11.人間の単語処理から構文解析 12.読みと韻律 13.言語障害・言語産出 14.確認演習 15.まとめと確認
- <成績評価方法及び水準>
- 課題レポートおよび講義中に行う演習をもとに評価する。
確認演習の回は出席を必須とし、やむをえない理由で欠席した場合は追加レポートを課す。
- <教科書>
- 特に指定しません。
- <参考書>
- 荻原他訳 入門 自然言語処理 オライリー
田窪他 音声 岩波書店 他、適宜紹介する。
- <オフィスアワー>
- 新宿: A2316 水曜日5時限(ただし会議がある場合を除く)、もしくは、事前にアポをとった時間。
- <学生へのメッセージ>
- 言語は、人間のコミュニケーションを担う最も重要なメディアです。しかし、その柔軟さゆえにコンピュータによる言語理解には複雑な処理を要し、現在においても未解決な課題が多く残されています。また、人間の言語処理過程が完全に解明されているわけでありません。自然言語処理に関して、現在の技術の応用や、未解決な課題にチャレンジする意欲のある学生の参加を期待します。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2015 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|