2015年度工学院大学大学院・建築学専攻
近代建築史特論(Modern Architectural History)[4212]
2単位 大内田 史郎 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 国内外の近代建築のデザイン、空間構成及び理論に関する歴史的な動向について、近代建築史に関する主要な著書の輪講を通して学びます。
国内外の近代建築に関する重要な建築理論を習得した上で、現代における意義や再評価について考察・検証することを目標とします。
- <授業計画及び準備学習>
- 授業は輪講形式で行う。以下に輪講予定の図書の目次を示すが、輪講の範囲や進め方は履修登録が完了してから決定する。
1. 19世紀における近代建築思想/新しい形態の探求、装飾という問題 2. 合理主義、技術の伝統、鉄筋コンクリート/イギリス、アメリカのアーツ・アンド・クラフツ理念 3. 機械化への反応−ドイツ工作連盟と未来派/フランク・ロイド・ライトの建築体系 4. キュビズムと新しい空間概念/ル・コルビュジェ−理想形態を求めて 5. ヴァルター・グロピウス、ドイツ表現主義、バウハウス/建築と革命−ソビエト 6. 摩天楼と郊外−戦間期アメリカ/理想のコミュニティ 7. インターナショナル・スタイル−才人たちと機能主義の神話/ポワシィのサヴォア邸−ル・コルビュジェのイメージと理想 8. 1930年代のライトとル・コルビュジェ/近代運動に対する全体主義からの評価 9. イギリスとスカンジナビアへの近代建築の波及/伝統の継続 10. アメリカにおける近代建築−移入と定着/ル・コルビュジェの晩年の作品における形態と意味 11. マルセイユのユニテ・ダビタシオン−集合住宅のプロトタイプ/アルヴァ・アアルトとスカンジナビアの伝統 12. ルイ・I・カーンとモニュメンタリティへの挑戦/イギリスにおける建築と反建築 13. 地域的アイデンティティの問題/60年代、批判と危機 14. 1960年以降の発展途上国と近代建築/近年の近代建築の動向
準備学習:取り上げる文献の通読
- <成績評価方法及び水準>
- 輪講形式の発表内容によって評価する。評価値が合計60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- W.J.R.カーティス:『近代建築の系譜(上・下)』, 鹿島出版会, 1990
- <参考書>
- S.ギーディオン:『空間・時間・建築(上・下)』, 丸善, 1955
R.バンハム:『第一機械時代の理論とデザイン』, 鹿島出版会, 1976 K.フランプトン:『現代建築史』, 青土社, 2003 その他、授業に関連した参考書は随時紹介する。
- <オフィスアワー>
- 曜日・時間:木曜日 13:30〜14:30
場所:新宿キャンパス2678室
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