2015年度工学院大学大学院・建築学専攻

近代建築史特論(Modern Architectural History)[4212]


2単位
大内田 史郎 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/10/17

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
国内外の近代建築のデザイン、空間構成及び理論に関する歴史的な動向について、近代建築史に関する主要な著書の輪講を通して学びます。
国内外の近代建築に関する重要な建築理論を習得した上で、現代における意義や再評価について考察・検証することを目標とします。

<授業計画及び準備学習>
授業は輪講形式で行う。以下に輪講予定の図書の目次を示すが、輪講の範囲や進め方は履修登録が完了してから決定する。

1. 19世紀における近代建築思想/新しい形態の探求、装飾という問題
2. 合理主義、技術の伝統、鉄筋コンクリート/イギリス、アメリカのアーツ・アンド・クラフツ理念
3. 機械化への反応−ドイツ工作連盟と未来派/フランク・ロイド・ライトの建築体系
4. キュビズムと新しい空間概念/ル・コルビュジェ−理想形態を求めて
5. ヴァルター・グロピウス、ドイツ表現主義、バウハウス/建築と革命−ソビエト
6. 摩天楼と郊外−戦間期アメリカ/理想のコミュニティ
7. インターナショナル・スタイル−才人たちと機能主義の神話/ポワシィのサヴォア邸−ル・コルビュジェのイメージと理想
8. 1930年代のライトとル・コルビュジェ/近代運動に対する全体主義からの評価
9. イギリスとスカンジナビアへの近代建築の波及/伝統の継続
10. アメリカにおける近代建築−移入と定着/ル・コルビュジェの晩年の作品における形態と意味
11. マルセイユのユニテ・ダビタシオン−集合住宅のプロトタイプ/アルヴァ・アアルトとスカンジナビアの伝統
12. ルイ・I・カーンとモニュメンタリティへの挑戦/イギリスにおける建築と反建築
13. 地域的アイデンティティの問題/60年代、批判と危機
14. 1960年以降の発展途上国と近代建築/近年の近代建築の動向

準備学習:取り上げる文献の通読

<成績評価方法及び水準>
輪講形式の発表内容によって評価する。評価値が合計60点以上の者に単位を認める。

<教科書>
W.J.R.カーティス:『近代建築の系譜(上・下)』, 鹿島出版会, 1990

<参考書>
S.ギーディオン:『空間・時間・建築(上・下)』, 丸善, 1955
R.バンハム:『第一機械時代の理論とデザイン』, 鹿島出版会, 1976
K.フランプトン:『現代建築史』, 青土社, 2003
その他、授業に関連した参考書は随時紹介する。

<オフィスアワー>
曜日・時間:木曜日 13:30〜14:30
場所:新宿キャンパス2678室


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