2015年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻

電子デバイスシミュレーション特論(Electronic Device Simulation)[5304]


2単位
吉田 和悦 非常勤講師  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/10/17

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
現代の電子機器に用いられている各種デバイスの性能向上は目覚しい。その中で計算機シミュレーション技術は複雑な現象を理解する手段、あるいは開発途上におけるデバイス性能を予測する手段として、製品開発において必要不可欠の技術となっている。本特論では、数値計算シミュレーションの基礎となる差分法と有限要素法について基礎的な事柄を学ぶ。さらにその具体的な使い方を演習を含め習得する。演習においてはC言語を使った簡単なプログラミング作成を行う。

<授業計画及び準備学習>
1.デバイス開発における計算機シミュレーションの役割と数値計算の基礎
2.記述方程式の導出---モデリング
1次元の熱拡散問題を例として
3.差分法による近似方程式の導出
1次元問題
4.2次元問題
5.例題で学ぶ差分法の実際
補足学習:連立方程式の解き方
ガウスの消去の考え方とプログラム
6.1回微分方程式の数値解法
  オイラーの方法,ホインの方法,4次のルンゲクッタの方法
7.オイラー法による微分方程式数値計算のプログラム例
C言語による数値計算法の基礎
Main関数,自作関数,プロトタイプ宣言,引数の受け渡し
ファイルの入出力を使ったデータ保存法
8.偏微分方程式の数値解法
例題:熱拡散方程式,波動方程式
9.演習問題:実習室でプログラム作成を行う。
10.有限要素法
  弱定式化
11.Ritz-Galerkin法
   近似関数の導出法:直接剛性法
   1次元問題
12.1次元問題の例題
13.2次元有限要素法
14.有限要素法の演習問題
15.答え合せ

<成績評価方法及び水準>
レポート提出によりその内容が講義内容を理解していると認められる場合につき合格とする。

<教科書>
適宜プリント類を配布する。

<参考書>
「有限要素法概説」菊地文雄著(サイエンス社)、「数値計算法」長島秀世著(槇書店)

<オフィスアワー>
金曜日4時限、新宿講師室


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