2015年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻
☆電子光学特論(Electron Optics)[3207]
2単位 馬場 則男 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 半導体素子に代表されるように,いまや電子線を使わなければ見ることも,描画することもできないほど,ナノテクノロジーがあふれている。電子線を自由に操る電子幾何光学は,こうした分野で非常に重要な先端技術の一つになっている。また、原子を実像としてとらえる技術にも,電子波動光学が巧みに利用されている。原子によるわずかな電子波の位相変化を可視化している。こうした先端技術・理論を学び、それらを人に概要として正確に説明できるまでになること。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週 電子光学の概要および歴史,イントロダクトリートーク
以降の授業資料を電子教材としてアップする。適宜、事前にそれらの資料を概要理解のためみてくること。 第2週 荷電粒子の加速と屈折:加速方式,速度と電圧(光速にどれほど近づけるのか), 光の屈折との類似性(スネルの法則) 第3週 電子光学機器 第4週 電子レンズの種類と構造 第5週 理想軌道の定義(無収差)と収差の定義 第6週 収差補正の凹レンズはできるのか?(光学レンズ系と異なる収差補正法) 第7週 光波理論との類似性,ホイヘンスの理論 第8週 電子の粒子から波動への変換,その担い手と理論 第9週 電子波の干渉現象、電子線ホログラフィー 第10週 電子の回折現象 第11週 電子線回折図形と構造解析 第12週 物質内電子波の伝播 第13週 多重散乱とその現象、解釈 第14週 電子位相差顕微鏡によって原子像が見える理屈(位相コントラストとは) 第15週 最先端研究の紹介
- <成績評価方法及び水準>
- 基礎テーマと発展的テーマに対するレポート課題を課す。特に、大学院生らしい深い考察内容かどうかを評価し、基準以上の場合に合格とする。
- <教科書>
- 毎回のテーマに即した電子教材をアップする。
- <参考書>
- 特に指定はない。
- <オフィスアワー>
- 水曜日14:00〜15:00、八王子研究室(13-305)、事前のメイル等による予約確認を求む。
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