2015年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻

薄膜作成技術特論(Thin Film Formation Technology)[2506]


2単位
鷹野 一朗 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/10/17

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
携帯電話や携帯AV機器などの小型化において電気的・磁気的特性を持つ薄膜が大きな役割を果たしています。その中で,真空技術を用いたドライプロセスによる薄膜が最先端製品に多く応用されています。本講義では真空工学の基礎とそれを用いたドライプロセスによる様々な薄膜形成法について説明します。

<授業計画及び準備学習>
1. 薄膜とは? なぜ薄膜を用いるのか? 多機能性・高機能性薄膜とは?
2. 薄膜作製のために真空を用いる理由と種々の薄膜作製法
3. 真空における物理的現象の把握
5. 真空の計測方法,各種真空計の原理と全圧・分圧の測定方法
6. 真空の作り方,チャンバーと各種ポンプによる排気能力の違い
4. 真空における残留ガス分子数,蒸着膜の原子数,平均自由行程等の計算
7. 真空蒸着法の原理と基板上への蒸着過程
8. 真空蒸着法における各種パラメータと残留ガスから蒸着膜への不純物混入の影響
9. 化合物薄膜の作製法と各種の蒸着法
10. スパッタリング現象と理論,真空蒸着との違い
11. 直流や高周波スパッタリングを基本とする各種スパッタリング装置
12.イオン注入法とイオン注入理論
13. CVD法の原理と各種CVD装置
14. 薄膜の機能評価法の概要
15. 学習の評価

<成績評価方法及び水準>
授業中に提出するレポート(30%)と期末試験(70%)により評価します。

<教科書>
プリントを配布します。

<参考書>
例えば
「薄膜作成の基礎」麻蒔立男著,日刊工業新聞社
「ドライプロセスによる表面処理・薄膜形成の基礎」表面技術協会編,コロナ社

<オフィスアワー>
<前期> 八王子校舎「火,水,金,土」 新宿校舎「月,木」
<後期> 八王子校舎「火,水,金,土」 新宿校舎「月,木」
(会議,出張等により変更になる場合がありますので,メールで連絡してください)

<学生へのメッセージ>
真空技術の基礎から薄膜作成法,さらに基本的な薄膜評価法を説明します。


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