2015年度工学院大学大学院・化学応用学専攻

分離工学特論(Advanced Separation Engineering)[5102]


2単位
赤松 憲樹 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/10/17

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
 分離工学は,化学工学における基幹科目の1つである.化学プロセスの設計において重要であることは言うまでもないが,分離技術に対する十分な理解を持ち合わせずに昨今の環境・エネルギー問題に対峙することは不可能である.また諸君の身の回りでも(生活する中でも,研究を進める上でも),分離技術が至るところで利用されているのはよく理解できるだろう.
 この授業では,吸着分離と膜分離を中心に,その原理やプロセスを学び,必要に応じてこれらの分離法を十分に活用できるようになることを目標とする.

<授業計画及び準備学習>
1. イントロダクション,吸着分離法の概要
2. 吸着等温線
3. 回分吸着
4. 固定層吸着
5. クロマトグラフィー
6. 膜分離法の概要
7. 逆浸透法
8. ナノろ過法
9. 限外ろ過法
10. 精密ろ過法
11. 気体分離法
12. 浸透気化法・蒸気透過法
13. 分離工学研究の最前線1
14. 分離工学研究の最前線2
15. 学習成果の確認(試験)

<受講にあたって>
・各回の事前学習として,前回までの授業内容を復習してくることを求める.
・クイズを授業開始時に実施する.前回までの授業内容の理解度をチェックするものである.
・基本的な微分積分の計算ができることを前提として授業を進める.
・関数電卓を持参すること.
・授業へ積極的に参加することを求める(出席するという意味でなく,質問に答えたりコメントしたりすること).
・5回目,7回目,10回目,12回目の授業終了時にレポート課題を与える.それぞれ次の回の授業開始時にレポートを回収する.

<成績評価方法及び水準>
100点満点で評価し,60点以上を合格とする.配分は以下の通り.
授業開始時に行うクイズ 10%
授業への参加 10%
レポート(4回実施) 40%
最終試験 40%

<教科書>
適宜,プリントを配布する.

<参考書>
改定七版 化学工学便覧,化学工学会 編,ISBN: 978-4621083888
吸着の科学 第2版,近藤精一・石川達雄・安部郁夫,ISBN:978-4621048436
分離の技術―膜分離を中心として,木村尚史・中尾真一,ISBN: 978-4477008608
膜学実験シリーズ 第3巻 人工膜編,日本膜学会 編,ISBN: 978-4-320054172

<オフィスアワー>
金曜日5限,ただし事前にメールでアポイントを取ること.
居室:7号館104号室

<学生へのメッセージ>
アタマをフル稼働し,手計算を惜しまず,分かったフリをせず,主体的に学ぶ力を身につけてほしいと思っています.一緒にがんばりましょう.


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