2015年度工学院大学大学院・機械工学専攻

生体運動機能システム特論(Advanced Course of Musculoskeletal Systems in Human Dynamics)[3203]


2単位
桐山 善守 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/10/17

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
ヒトは何気ない動作であっても、無駄が少なく力学的に合目的性を実現している。こうした運動は、脳による緻密な制御だけではなく、身体構造に内在する知的運動原理に基づいて実現されている。このような運動機能の解明は、人を中心に据えた製品設計に利用できるだけでなく、疾患メカニズムの解明や治療・予防法の確立にも応用することを可能とする。本講義では、生体の運動と構造に関する基礎知識を学び、新たな知見を得るために必要な計測・解析技術に関する能力を養う。

[具体的な到達目標]
(1)生体の解剖学的な構造と運動原理について解析できる。
(2)生体運動を計測するための基礎的知識と技術を実践できる。
(3)生体運動や構造を中心にした発想で物事を捉えることができる。

<授業計画及び準備学習>
1. 生体の解剖学的基礎知識
2. 骨・筋・腱・靱帯による生体運動機能の実現と数理モデル
3. 生体運動を実現するための動力学
4. 生体運動の計測・評価技術
5. 動作解析演習(1):動作の可視化とデータ取得
6. 動作解析演習(2):データの解析と理解
7. 力学相互作用による歩行・骨リモデリング・軟部組織の変性
8. 運動器の疾患と人間工学
9. コンピュータモデルによる生体内負荷の推定手法
10. コンピュータモデルによる運動生成手法
11. コンピュータモデルによる演習(1):振子モデルと歩行
12. コンピュータモデルによる演習(2):パラメータ解析
13. 課題発表(1)
14. 課題発表(2)
15. 運動機能システムについてのまとめ

<成績評価方法及び水準>
実習・文献調査発表の教員評価(30点もしくは30%)、学生間相互評価(30点もしくは30%)、最終課題(40点もしくは40%)の合計で、60点以上もしくはGrade D以上の者に単位を認める。

<教科書>
指定教科書なし。

<参考書>
指定参考書なし。

<オフィスアワー>
授業時間後に対応する。その他の時間帯の質問については、事前にE-mailで日程調整をしてください(kiriyama@cc.kogakuin.ac.jp)。

<学生へのメッセージ>
エンジニアとして、生物から学ぶことは非常に多くあります。工学的な視点から生物の現象を眺めることで、自身の研究に役立つ知見が得られることと思います。自分の研究領域との関係や違いを意識しながら、課題等に取り組んで欲しいと思います。


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