2015年度工学院大学大学院・機械工学専攻
☆生体運動機能システム特論(Advanced Course of Musculoskeletal Systems in Human Dynamics)[3203]
2単位 桐山 善守 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- ヒトは何気ない動作であっても、無駄が少なく力学的に合目的性を実現している。こうした運動は、脳による緻密な制御だけではなく、身体構造に内在する知的運動原理に基づいて実現されている。このような運動機能の解明は、人を中心に据えた製品設計に利用できるだけでなく、疾患メカニズムの解明や治療・予防法の確立にも応用することを可能とする。本講義では、生体の運動と構造に関する基礎知識を学び、新たな知見を得るために必要な計測・解析技術に関する能力を養う。
[具体的な到達目標] (1)生体の解剖学的な構造と運動原理について解析できる。 (2)生体運動を計測するための基礎的知識と技術を実践できる。 (3)生体運動や構造を中心にした発想で物事を捉えることができる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 生体の解剖学的基礎知識
2. 骨・筋・腱・靱帯による生体運動機能の実現と数理モデル 3. 生体運動を実現するための動力学 4. 生体運動の計測・評価技術 5. 動作解析演習(1):動作の可視化とデータ取得 6. 動作解析演習(2):データの解析と理解 7. 力学相互作用による歩行・骨リモデリング・軟部組織の変性 8. 運動器の疾患と人間工学 9. コンピュータモデルによる生体内負荷の推定手法 10. コンピュータモデルによる運動生成手法 11. コンピュータモデルによる演習(1):振子モデルと歩行 12. コンピュータモデルによる演習(2):パラメータ解析 13. 課題発表(1) 14. 課題発表(2) 15. 運動機能システムについてのまとめ
- <成績評価方法及び水準>
- 実習・文献調査発表の教員評価(30点もしくは30%)、学生間相互評価(30点もしくは30%)、最終課題(40点もしくは40%)の合計で、60点以上もしくはGrade D以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 指定教科書なし。
- <参考書>
- 指定参考書なし。
- <オフィスアワー>
- 授業時間後に対応する。その他の時間帯の質問については、事前にE-mailで日程調整をしてください(kiriyama@cc.kogakuin.ac.jp)。
- <学生へのメッセージ>
- エンジニアとして、生物から学ぶことは非常に多くあります。工学的な視点から生物の現象を眺めることで、自身の研究に役立つ知見が得られることと思います。自分の研究領域との関係や違いを意識しながら、課題等に取り組んで欲しいと思います。
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