2014年度工学院大学大学院・建築学専攻
教育学特論(Special lecture on Pedagogy)[6102]
2単位 藏原 清人 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 今日の教育問題は様々あるが教科の指導の問題を避けては通れない。教員としての実践力を身につけるために、各自の免許取得教科に即して教材研究力を高めることが必要である。専修免許状取得者には大学院での専門的な学修を踏まえた指導力が期待されているところである。
この授業では、学部での教科教育の研究の授業を踏まえ、各自の免許教科の中で中学校あるいは高等学校の単元を一つ取り上げて指導(授業)計画を立て、受講者相互で検討することを目的とする。 単元の指導計画は、単元内の授業の流れを意識するとともに、教科および教育全体の中でのその単元の位置・相互関係を明確にとらえること、その単元を生徒に指導する意義を明らかにしてそれが生徒に伝わるような教材の開発や授業の構成を工夫することが必要である。こうしたことについて講義により説明するとともに、学生自身が調べあるいは討議して自分の作った単元の指導計画を検討改善する。最終的にはその中の1時間分を模擬授業としてその適切性を検証したい。可能であれば現場教員をゲストに招いて批評をお願いする。 教員志望のものは履修することを期待する。なお、課題については専門の学修を勘案して過度な負担とならないように考えたい。
- <授業計画及び準備学習>
- 1 はじめに(講義) 教育の課題としての教科の教育、単元の指導計画とは何か、何が必要か 準備学習:教育実習で行った授業について反省し、課題を整理しておくこと。
2 各自の希望単元の発表と意見交換し、発表の分担を決める 準備学習:各自の取り上げたい単元について簡単な発表のレジメ(A4 1枚程度)を用意する。 3 単元指導計画の準備について(講義)教科書および学習指導要領の検討、単元指導のねらいをどう考えるか、生徒の発達、この単元までの学修を踏まえその後の展開をどう考えるか、他教科の関係をどう考慮するかなど。 準備学習:各自の取り上げる単元について、どのような授業を行いたいか考えておくこと。 4〜 6 第1回目の発表と講評 準備学習:各自の分担した予定に合わせて発表準備を行う。 7〜10 第2回目の発表と講評 準備学習:1回目の発表の講評や意見を踏まえて発表準備を行う。また11回以降に行う模擬授業の指導案を用意する。 11〜14 模擬授業 準備学習:模擬授業の準備を行う 15 まとめ(講義) 準備学習:この授業の各自の取り組みや学習した内容についてまとめ、レポートの準備を進めておくこと。
履修にあたっては学部で行った教育実習を振り返り、授業実践についての自分の学修課題を考えておくこと。単元計画を立てる教材(単元)を考えておくこと。
- <成績評価方法及び水準>
- 授業の中での2回の発表および模擬授業を行うこととし、教育実習時よりも教材(教育内容)と授業についてのとらえ方が発展していること。取り上げた単元の指導の意義を明確にとらえるとともに、授業の計画として対象となる学年の学習課題にふさわしいものとなっていること。
発表及び模擬授業の内容にもとづいいて最終レポートを作成し、それにより評価する。
- <教科書>
- 特になし
- <参考書>
- 中学校、高校の教科書 (希望する校種・教科のもの)
中学校学習指導要領解説、高等学校学習指導要領解説各教科編(希望する教科のもの) そのほか適宜授業中に提示する
- <オフィスアワー>
- 木 16:30〜17:30 新宿校舎A-2733号室(できるだけ事前にメールで予約してください)
- <学生へのメッセージ>
- 今日、教員の実践的指導力が求められ、教員資格を大学院修士課程修了に引き上げようとする議論が行われています。実践的指導力には生徒指導も含まれますが、それ以上に今日では授業で生徒を引きつけ、分かりやすい授業をする力が重要になっています。この科目はそうした点に注目して、授業をする力の重要な一部として、教科の単元の指導計画をどのように立てるべきかを考えたいと思います。教職を志望する学生が積極的に履修することを期待します。
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