2014年度工学院大学大学院・建築学専攻
建築基礎工学特論(Soil Mechanics and Foundation Engineering for Buildings)[5207]
2単位 藤井 衛 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 本授業では、基礎の支持力や沈下に関する工学的問題の解決方法及び設計図書に記載されている基礎・地盤に関する内容が十分に理解できる力を身に付ける。まず、前半では土質工学や土質力学に関する知識を学ぶ。後半では、その応用として直接基礎や杭基礎の設計方法を各種の諸規準を参考に学習してゆく。以下の到達目標を達成する。
●小規模建築物及び中規模建築物の支持力評価や沈下計算ができる。 ●海外における基礎・地盤設計の状況がわかる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.地形と地盤
微地形の見方と地盤の構成を学ぶ。 準備学習:地形図の意味を理解しておく。 2.土の物理的性質 土の構成や物理諸元を学習する。 準備学習:土の種類を理解しておく。 3.土の力学的性質 土の内部摩擦角と粘着力の意味を学習する。 準備学習:モールの円を理解しておく。 4.地盤調査 我が国で用いられている地盤調査の種類と方法について学習する。 準備学習:標準貫入試験について調べておく。 5.直接基礎の支持力 基礎の地盤での破壊機構とその評価方法について学習する。 準備学習:土の力学的性質を復習しておく。 6.直接基礎の沈下量 圧密沈下と不同沈下の計算方法を学習する。 準備学習:地盤沈下と不同沈下の違いを勉強しておく。 7.杭基礎の種類 既製コンクリート杭と場所打ち杭の施工方法を学習する。 準備学習:杭の種類を勉強しておく。 8.杭基礎の鉛直支持力 杭の支持力機構を学習する。 準備学習:支持力機構の概念を理解しておく。 9.杭基礎の水平耐力 地震時の杭の耐力計算の方法を学習する。 準備学習:地震力の計算方法を復習しておく。 10.地盤改良の設計 地盤改良の原理及びその設計方法を学ぶ。 準備学習:杭の支持力機構を復習しておく。 11.液状化現象について 液状化現象のメカニズムを学習する。 準備学習:液状化の概念を予習しておく。 12.液状化対策 液状化対策工法の種類と原理を学習する。 準備学習:杭や地盤改良の原理を復習しておく。 13.基礎・地盤の施工・品質管理 不同沈下を防止するために必要な管理について学習する。 準備学習:基礎・地盤のトラブルを調べておく。 14.基礎設計に関する諸規準 法律に定められている基礎設計の諸規準の意味を学習する。 準備学習:基礎設計の基準類の種類を調べておく。 15.まとめ これからの基礎設計はどうあるべきかを考える。 準備学習:これまでの授業で不明な点を把握しておく。
- <成績評価方法及び水準>
- 授業時に実施する小テスト(40%)とレポートの内容(60%)を併せて評価する。到達度90%以上で90点以上、80%以上で80〜89点、70%以上で70〜79点、60%以上で60〜69点、60%未満は59点以下とする。
- <教科書>
- 「建築技術者が知りたいBuilding Foundation」藤井衛著(東海大学出版会)
- <参考書>
- 特にない。
- <オフィスアワー>
- 後期金曜日 9:30〜10:30(新宿校舎・・・12階講師室)
メールでの質問も可 メールアドレス:fujii@keyaki.cc.u-tokai.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 基本的に日本語で講義したあとに、海外の文献や海外のテキストを使用するので、十分な準備学習をして臨んでもらいたい。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|