2014年度工学院大学大学院・建築学専攻

建築音響特論(Architectural Acoustics)[4210]


2単位
宮島  徹 非常勤講師

最終更新日 : 2014/10/01

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
建築音響に関する技術解説記事の講読を行い,建築空間の音響設計の理論と技術体系の理解を深める,音響設計の意図を読み取る能力、音響性能を具現化する能力を養う.

<授業計画及び準備学習>
建築音響技術に関する下記の項目について,関連する技術解説記事等の文献を輪番で購読する.

1.はじめに(1回): 人間と音の関わり、建築と音の関わりを考える

2.室内音場の予測: 室内における音の伝搬について理解を深める
2.1 コンピュータシミュレーション(2回):幾何音響理論、波動音響理論とそれに基づく予測手法を理解する
2.2 音響模型実験(1回):縮尺模型を使った室内音場予測手法波動音響解析を理解する
2.3 可聴化技術(1回):シミュレーションや模型実験で得られた数値データを実際の音にして聴取、評価する手法を理解する。

3.空間の音環境設計: 音環境設計の課題と方法について理解を深める
3.1 吸音材料(1回): 各種吸音材料の特性と使い方を知る
3.2 室内音場の評価(1回): 残響に代表される室内音場の評価法について理解する
3.3 音声情報伝達(1回):明瞭性とプライバシー保護に関する課題と解決例を知る
3.4 遮音(1回): 騒音の侵入を防止する原理と方法を理解する

4.具体的な音環境設計手法:代表的な建築種別毎の設計手法について理解を深める
4.1 集合住宅の音環境設計(1回)
4.2 学校施設の音環境設計(1回)
4.3 ホールの音環境設計(1回)
4.4 公共空間の音環境設計(1回)

4.おわりに(1回): 補講

5.学習成果の確認(1回)

<成績評価方法及び水準>
輪番でおこなう文献講読の発表内容と授業を通じての質疑応答から,専門技術の文献を読み解く能力と内容理解度を判定する.内容を60%以上正確に説明できることを合格水準とする.

<教科書>
特に指定しない.別途指定する文献を教材として利用する.

<参考書>
前川純一・森本政之・阪上公博著 「建築・環境音響学 第3版」 (共立出版)

<オフィスアワー>
授業終了後

<学生へのメッセージ>
建築と音響は、切っても切り離せない関係にあり、実務の中ではしばしば音に関する課題に遭遇することになります。建築に関する音環境の設計・制御技術を身に付けることは、設計者・技術者としてのランクアップにつながると考えます。ぜひ、興味をもって参加して下さい。

 

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