2014年度工学院大学大学院・建築学専攻

木質系構造特論(Wood Structures & Timber Engineering)[2610]


2単位
河合 直人 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2014/10/01

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
木質構造の構造要素である材料、部材、接合部、耐力壁及び水平構面についてその種別と性能を学び、木質構造の持つ特徴と、それを考慮した構造設計法の基礎的な考え方を修得する。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス
 概論に加えて木質材料および木質構造の研究史を学ぶ
2.材料等の試験法
 木質材料・接合部・部材の試験法・評価法を学ぶ
3.壁量規定の背景
 壁量規定の変遷とその根拠を学ぶ
4.耐力壁の配置
 耐力壁の釣合よい配置の規定の根拠を学ぶ
5.耐力壁構造の継手仕口
 耐力壁周辺の柱頭柱脚接合部の設計の考え方を学ぶ
6.木質構造の構造計算法
 耐力壁構造その他の木質構造について現行の構造計算法を学ぶ 
7.耐震診断法
 木造住宅の耐震診断法の具体的内容とその考え方を学ぶ
8.伝統木造住宅の耐震性−1
 伝統木造の耐震要素について実験や解析例から学ぶ
9.伝統木造住宅の耐震性−2
 伝統木造住宅の耐震設計法について、実大振動実験の例を見ながら学ぶ
10.木質ハイブリッド構造
 耐火構造の考え方も含めて木質ハイブリッド構造の可能性と事例について学ぶ
11.中層木造−1
 集成材構造や枠組壁構法などの中層木造の可能性について振動実験、火災実験の例を見ながら学ぶ
12.中層木造−2
 中層木造を可能にする新材料CLTについて最新の研究動向を含めて学ぶ
13.地震被害と等価線形化法
 地震被害と地震動の関係を、近年の地震被害および等価線形化法に基づく応答予測から学ぶ。
14.津波被害
 東北地方太平洋沖地震による木質構造の津波被害について学ぶ
15.レポート課題説明
準備学習としては、木質構造の各種構法を理解しておくこと、また、壁量計算の考え方を復習しておくこと。

<成績評価方法及び水準>
レポート課題(3回程度)により評価を行う。授業で説明した内容を理解した上で、木質構造の設計法について発展的な考察ができること。

<教科書>
プリント配布

<参考書>
「木質構造」、平井、宮澤、小松著、東洋書店
「木質構造」、杉山他著、共立出版
「木質構造設計規準・同解説」、日本建築学会
「新・木質構造建築読本」:木質構造研究会編、特定非営利活動法人木未来発行、井上書院発売

<オフィスアワー>
火曜日13:00〜17:00

 

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