2014年度工学院大学大学院・建築学専攻

建築環境計画特論(Planning Theory of Environmental Architecture)[2408]


2単位
藤木 隆明 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2014/10/01

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
この講義は、建築家を志す学生を受講者として想定している。建築家になるということはどういうことなのか。それは、単に、人よりもうまくデザインができるようになることでも、数多くの建物をつくることでも、作品を雑誌に発表して有名になることでもない。建築をひとつの窓口として、自分の思想を提示できてこそ本当の意味での建築家と呼べるのである。そのために、建築について、自分の頭で、根本的に捉え直すためのきっかけを提供することを目標に講義を進めていく。

<授業計画及び準備学習>
1.「建築」について
建築にとって一番大事なものとは何か、という根本的な問題から考え始める。そのために、建築を成立させるための条件を探りつつ、建築を評価することの妥当性と困難等について論じていく。
自分の頭で考えてもらうために、現代建築をいくつか例にとり、各自にその評価を試みてもらう。それにより、自分の価値観がいかにあやふやであるかがはっきりするだろう。

2.「環境」ということばの拡がりについて
近年、各方面において、「環境」を冠した多数の分野が形成されつつあるが、そこで用いられている「環境」の意味合いはそれぞれ異なっている。まずは、この「環境」ということばの持っている拡がりについて整理し、大別すれば、「空間」という側面と「自然」という側面があることを見る。その後、「空間」および「自然」について、詳細に論じていく。

3.環境問題と建築の関わり
環境問題にも幾つかの側面があり、それぞれの観点から、建築とどのような関わりを持っているかを概観する。人と地球のどちらを優先すべきかという環境倫理学にも触れたい。

4.これからの「計画」概念について
自然のシステムを意識した計画手法に関して、複雑系科学の知見などもふまえながら、その可能性を論じる。

<成績評価方法及び水準>
レポートにより評価し、60点以上を合格とする。

<教科書>
出席者に適時プリントを配布する。

<参考書>
講義中に適宜紹介する。

<オフィスアワー>
授業終了直後適宜。fujiki@cc.kogakuin.ac.jp

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.