2014年度工学院大学大学院・建築学専攻
建築施工特論(Building Materials and Construction)[2212]
2単位 田村 雅紀 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 建築士,工事監理者および工事施工者に代表される作り手が,施主および使用者を代表とする使い手に対し,安全さらには安心を与えた上で耐久的に使用される建築物を生み出すことは重要な課題であり,その実現を図る上で建築工事が果たす役割は極めて大きい。
以上を踏まえ,木造,鉄筋コンクリート造などの建築物におけるライフサイクルを見据えた上で,実務的な観点から,建築工事を支える制度・仕様書における技術的な仕組み,各種部材,構造体の製造・施工方法ならびに補修・補強方法について理解を深め,建築施工全般に関する基本的な考え方を修得することを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 以下の流れにより,建築施工に関わる実務業務を想定した説明・理解力を促す発表・討論を展開する。なお講義の準備学習として,実務資料ならびに授業テキストの事前確認,授業後のレポートを実施する。
1.Building とArchitectureの違いと建築文化 2.建築物のライフサイクルと建築工事 3.建築工事の各種法令・規則・工事仕様 4.建築工事のステークホルダ−と労働安全衛生 5.東京都・埼玉ほか地域的建築工事施工計画書 6.環境材料と建築材料の要求性能 7.地盤調査・下部工事とその課題 8.内外装工事(インテリア含む)とその課題 9.木造建築工事とその課題 10.鉄筋コンクリート工事とその課題(1) 型枠工事・鉄筋工事 11.鉄筋コンクリート工事とその課題(2) コンクリートの種類・調合・製造・物性 12.鉄筋コンクリート工事とその課題(3) 点検・補修・補強・改修 13.建築物の解体・再資源化 14.建築物の環境影響 15.学習成果の確認
- <成績評価方法及び水準>
- 課題に対する発表・討論・レポート作成を毎回行い,その内容により成績を評価する。
- <教科書>
- 日本建築学会,コンクリート工学会仕様書類など実務的に扱われる資料をプリントで配布する。なお課題として示された専門書籍は研究室にて貸出する。
- <参考書>
- 「建築生産−ものづくりから見た建築のしくみ−」,ものづくり研究会,彰国社,2012
「ベーシック建築材料」,野口貴文,田村雅紀他,彰国社,2010 「建築施工用教材」,日本建築学会,2009
- <オフィスアワー>
- 授業後2時間 またはメール(masaki-t@cc.kogakuin.ac.jp)で相談してください
- <学生へのメッセージ>
- 建築工事は,建築物のライフサイクル全体の一段階であるが,その後のライフを長期にわたり維持するための最初の段階として重要な役割を担っているという意識を高めてほしい.
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