2014年度工学院大学大学院・化学応用学専攻
触媒反応工学特論(Catalytic Reaction Engineering)[5203]
2単位 五十嵐 哲 非常勤講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- 触媒反応工学の対象は,触媒反応プロセスを工業化する場合の触媒反応の定量的な評価,反応を制御するための触媒反応過程の解析,反応条件の最適化,および触媒反応装置と反応条件の設計である.また,最近では,触媒反応場での反応過程,物質移動過程,および熱移動過程からなるシステム全体の最適化を図ることも対象としている.本講では,触媒反応プロセスの中心である固体触媒反応の速度過程について学ぶとともに,境膜中での拡散,触媒細孔内での拡散,および拡散と触媒特性の関係を知り,触媒反応プロセスの設計に必要な基礎知識と方法論を学ぶ.さらに,二,三の触媒反応プロセスの具体例から触媒反応工学の概要を理解する.最後に,各人が任意に選んだ工業プロセスについて十分な検討を加えて要旨とパワーポイントを作成し,学会形式で発表・質疑討論を行なう.
計算を中心とする演習を行なうので,電卓を持参すること. なお,この授業の受講のためには,学部で触媒設計と反応工学を学んでいることが望ましい.
- <授業計画及び準備学習>
- 1.触媒の基礎
2.触媒反応工学の目的 3.種々の流通系反応器の特徴 4.触媒反応工学のトピックス(1) 5.触媒反応装置の合理的な設計 6.反応速度の解析法 7.触媒反応工学のトピックス(2) 8.気固触媒反応の過程 9.反応速度への拡散の影響 10.触媒有効係数 11.触媒反応工学のトピックス(3) 12.物理吸着と化学吸着 13.吸着等温式 14.Langnuir-Hinshelwood機構の速度式 15.「プロセスの検討と考察」の発表
- <成績評価方法及び水準>
- 成績は,「レポート」(40点)と「プロセスの検討と考察の発表」(60点)の総合評価とし,60点以上を合格とする.
- <教科書>
- 指定教科書なし.
- <参考書>
- 「新版 新しい触媒化学」菊地英一ら著(三共出版)
「化学反応操作」後藤繁雄編(槙書店)
- <オフィスアワー>
- 講義終了後1時間.それ以外でもメールで約束の上,対応可.
E-mail:igarashi@cc.kogakuin.ac.jp
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