2014年度工学院大学大学院・機械工学専攻

熱力学特論(Advanced Thermodynamics)[0005]


2単位
森棟 隆昭 非常勤講師

最終更新日 : 2014/10/01

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
エネルギー工学,環境工学を専攻する機械技術者にとって必要な熱力学・燃焼化学について講義する.レシプロエンジンの熱発生シミュレーションにおける熱力学モデルを構築し,理論解析とともにPCを使用して計算実習を行って,シリンダ内の圧力,温度変化やエンジンの行う仕事を計算し,排ガス中のNOx生成濃度を求めるなどエンジンのエネルギー効率および環境特性の検討のできる技術者の育成を目標とする.また燃料電池についてその原理と効率を求めるとともに,簡単な燃料電池の製作実習を行い,さらに燃料電池自動車の開発状況と将来動向についても理解を深める.以上より,熱力学,燃焼化学に関する知識を自分のものとして修得するとともに,この分野における課題を把握し解決方法を自ら見出す能力を養成する.

<授業計画及び準備学習>
熱力学の基礎を教科書,参考書により理解し確実なものとしておく.
第1部 レシプロエンジンにおける熱力学の適用
1.レシプロエンジンにおける熱力学モデルと微分方程式の数値解析
2.燃焼質量割合について
3.ガソリンエンジンにおける熱発生シミュレーション
4.指圧線図,熱発生率,燃焼ガス温度,図示仕事の予測計算実習
5.EGR,エンジン改造の影響
6.ディーゼルエンジンにおける熱発生シミュレーション
7.ディーゼルエンジンにける着火遅れについて
8.指圧線図,熱発生率,燃焼ガス温度,図示仕事の予測計算実習
9.化学平衡計算と燃焼ガスの化学平衡成分濃度の計算

第2部 燃料電池とその利用
1.燃料電池の原理と特徴,分類・基本構成,燃料電池の効率
2.水素燃料電池の開発・利用状況
3.燃料改質装置と水素充填・貯蔵と搭載の安全性
4.Mg,メタノール,エタノール燃料電池,亜鉛燃料電池
5.Mg燃料電池の試作
6.燃料電池自動車の開発状況
7.燃料電池の将来動向

<成績評価方法及び水準>
課題の提出で評価する.

<教科書>
JSMEテキストシリーズ 熱力学 日本機械学会(丸善)

<参考書>
エンジンー熱と流れの工学― 是松孝治,森棟隆昭 編著:産業図書

<オフィスアワー>
連絡先メールアドレス morimune_kyjky@yahoo.co.jp

<学生へのメッセージ>
燃料電池車モデルの製作が体験できます

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2014 Kogakuin University. All Rights Reserved.