2013年度工学院大学大学院・情報学専攻

ネットワーク情報システム特論(Distributed Systems and Networks)[2607]


2単位
小野  諭 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2014/02/13

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
本講義は、毎年、違う話題を設定して、セキュリティとネットワークに関するトピックスを英文で調査し、輪講する。
本年度は、今後さらなる発展が期待されるクラウドコンピューティングのセキュリティに関する話題を扱う。

これからのIT技術者は、技術力と同じくらい英語力が必要なので、一定の量の英文を短時間で読みこなし、まとめてプレゼンを行い、応用する力を養う。

※システムデザイン専攻の履修者については以下が適用される。

(JABEE学習・教育到達目標)
「システムデザインプログラム」
(A)工学関連分野の原理・原則に関する深い知識と応用力を身につけた人材を育成します:◎

JABEE基準1の(2)の内容
(c),(d):◎
(b),(e),(g):○

<授業計画及び準備学習>
1. テキスト内容の背景と概要の紹介

組織の目的達成に重要な役割を果たすITにおいて、クラウドコンピューティングが着目されている。コスト低減に加えて、柔軟性、迅速性、スケーラビリティなどの提供、そして災害対策や攻撃への対応に対し専門家知識の活用など、さまざまな利点が期待できるからである。

本輪講では、下記のテキストを用いて、クラウド技術を活用しながら、ビジネスの重要資産を安全に保つ方法について、以下の視点から知識を深め、また、情報を収集し、討論する力を養う。

(1) さまざまな運用形態、サービス形態のクラウド活用を考慮したITシステムフレームワーク
(2) クラウドの利点とそれを組織が活用する方法
(3) セキュリティ、データ保護、災害対策の視点からみたクラウドの影響の評価


2. 受講院生による輪講

 教科書の中から各自が興味をもった話題の章を読解し、必要ならば関連文献も調査し、輪講を行う。
対象は、教科書および関連英文論文で日本語翻訳のないもの。

参考: 教科書の章建て

Ch. 1. Introduction to Cloud Computing and Security
Ch. 2. Cloud Computing Architecture
Ch. 3. Security Concerns, Risk Issues, and Legal Aspects
Ch. 4. Securing the Cloud: Architecture
Ch. 5. Securing the Cloud: Data Security
Ch. 6. Securing the Cloud: Key Strategies and Best Practices
Ch. 7. Security Criteria: Building an Internal Cloud
Ch. 8. Security Criteria: Selecting an External Cloud Provider
Ch. 9. Evaluating Cloud Security: An Information Security Framework
Ch. 10. Operating a Cloud

<成績評価方法及び水準>
最初に数回、導入のための基礎的な講義を行う。、
その後、原則として、院生は、2人で1章分を担当し、各自が輪講の発表を行う。また、他の院生の発表を聞いてディスカッションする。
評価は、輪講の発表、出席、ディスカッションへの参加状況により行う。

<教科書>
著者; Vic (J.R.) Winkler
署名: Securing the Cloud: Cloud Computer Security Techniques and Tactics,
出版社など: Syngress, ISBN-13: 978-1-59749-592-9 (2011.5)

<参考書>
講義の中で、適宜、参考となる資料を紹介する。

<オフィスアワー>
前期の期間、毎週木曜2限
A1577 または、 B0530

<学生へのメッセージ>
これからのITサービスにおいて、専門家として生き残るには、新しい知識を体系的に学び、応用できるようにする力が必須です。
その情報源の多くは英語になります。本講義で、英語で新しい知識を得るノウハウを身につけてくれることを期待しています。

 

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