2013年度工学院大学大学院・建築学専攻

環境騒音振動特論(Environmental noise and environmental ground vibration aspects)[4209]


2単位
岡野 利行 非常勤講師

最終更新日 : 2014/02/13

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
身の廻りには日常的に様々な音が存在しており,人はそれらの音を手がかりにしながら行動しています.つまり,人の生活・生存のために音は欠かせない存在であると言ってよいでしょう.この授業は,人が快適に生活できる建築・都市空間を構成するために,環境において音が果たす役割を理解し,音環境デザインの視点を養うことを目的とします.心理学的測定法などを含む音環境の評価に関する基礎的な知識と考え方を会得することを達成目標とします.授業は教科書の輪講形式で進めます.

<授業計画及び準備学習>
1. 授業の目的と進め方
2. 公共空間の音の評価に係わる基本事項(pp1〜11)
3. 公共空間の音環境の実態とそのあり方(pp11〜34)
4. 危険を知らせる信号音(pp37〜47)
5. 情報を知らせる信号音(pp47〜65)
6. 音質デザインの方向と音色判断に影響する物理的要因(pp69〜82)
7. 音質の評価要因としての卓越周波数成分と時間的要因(pp82〜100)
8. 音質評価における主観的要因・音色と音質(pp100〜115)
9. 視覚と聴覚の相互作用の基礎知識(pp119〜129)
10. 映像作品における音の役割(pp129〜138)
11. 映像メディアにおける視覚と聴覚の相互作用(pp138〜153)
12. 音と景観の相互作用(pp154〜167)
13. サウンドスケープデザイン(pp173〜238)
14. 補講
15. 学習成果の確認

<成績評価方法及び水準>
教科書の輪講における発表内容と授業を通じての質疑応答から,専門技術の文献を読み解く能力と内容理解度を判定します.内容を60%以上正確に説明できることを合格水準とします.

<教科書>
桑野園子編著 音環境デザイン ,コロナ社,2007

<参考書>
特に定めない

<オフィスアワー>
授業終了後

<学生へのメッセージ>
音環境を単なる騒音の大小として捉えるのではなく,音質や音色などを含む幅広い属性から理解し,建築・都市空間の中での役割と可能性を探究していきたいと思います.身近な音の問題に着目しつつ音環境について考える契機になることを期待します.

 

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