2013年度工学院大学大学院・化学応用学専攻

有機高分子特論(Advanced Polymer Chemistry)[4204]


2単位
小林 元康 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2014/02/13

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
芳香族性高分子は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような汎用性材料から耐熱性ポリイミドのような航空宇宙材料として活躍する高性能材料、そしてポリフェニレンビニレンなど有機発光・導電性を示す機能性材料など現代社会において不可欠な材料である。本特論では、これらの材料の合成に使われる種々のカップリング反応や有機合成反応を学ぶとともに、有機高分子の構造と材料の機能・性能との関係について理解を深め、分子設計戦略に対する考え方を習得する。

<授業計画及び準備学習>
1.序論。有機高分子材料のとは(天然高分子,生体高分子,合成高分子)
2.重縮合反応による高分子の合成(1)反応機構とポリアミド
3.重縮合反応による高分子の合成(2)高性能高分子とスーパーエンプラ
4.重付加反応による高分子合成
5.付加縮合による高分子合成
6.機能性高分子(導電性高分子、Heck反応など)
7.機能性高分子(イオン伝導性高分子、発光材料、鈴木宮浦カップリングなど)
8.液晶性高分子(液晶の構造と性質、光学材料)
9.ブロック共重合体の合成
10.ブロック共重合体のとナノ構造の利用(ミクロ相分離)
11.自己修復性材料・形状記憶高分子
12.まとめ
13.試験

<成績評価方法及び水準>
毎回講義中に行う演習課題に対して提出された解答、および期末試験の点数をそれぞれ加味して評価し、60点以上の者に対して単位を認める。

<教科書>
なし。毎回の講義でプリントを配布する

<参考書>
ベーシックマスター高分子化学 西久保忠臣編 オーム社

<オフィスアワー>
毎週水曜日15:00-17:00, 八王子キャンパス5号館202号室

<学生へのメッセージ>
携帯電話をはじめとして多くの先端IT端末には多種多様な高分子材料が使われている。その合成法から性質まで関心を深めてほしい。

 

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