2013年度工学院大学大学院・機械工学専攻

バイオメカニクス特論(Advanced Course of Biomechanics)[4301]


2単位
橋本 成広 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2014/02/13

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
人工心臓の設計を例に挙げながら、生体の血液循環制御、血栓形成・血球破壊を主として力学的な側面から考察し、各課題の解決方法を学ぶことによって、力学を実際のモノづくりに応用するためのデザイン能力を養成する。
バイオメカニクス分野の研究成果は、医療における人工臓器・医療機器などの新しい装置の開発に結びつくのみならず、生体機能の発見・解明に結びついたり、生体機能の模倣が工学技術の発展に結びついたりすることもあるという観点を大切にしたい。

<授業計画及び準備学習>
1.バイオメカニクス周辺の学問体系
2.生体計測:心電図・生体インピーダンス・レーザー・MRI
3.生体組織の変形、材料試験
4.生体組織の破壊(赤血球破壊)、拍動流ポンプにおける流量制御
5.静水圧:シャント、カニューレ、粘弾性、人工心臓の血液循環系との接続
6.血液流れの抵抗、血栓形成度試験
7.赤血球の変形、レオスコープ
8.細胞に対する流れの影響、拍動流、乱流
9.生体に対する電場・磁場の影響
10.赤血球の凍結保存
11.ガス交換と人工肺、浸透圧
12.関節まわりの力学
13.生体システムと脳死
14.摩擦と界面、血栓形成
15.摩耗・潤滑と関節、設計とマイクロ加工

<成績評価方法及び水準>
演習およびレポートにより評価し、総合点数60点以上を合格とする。

<教科書>
生体機械工学入門:橋本成広著(コロナ社)

<参考書>
人工心臓における血栓形成・血球破壊に対する流速効果に関する研究:橋本成広著(東京工業大学博士論文)
生体システム工学入門:橋本成広著(東京電機大学出版局)
生体計測工学入門:橋本成広著(コロナ社)
機械工学便覧β8生体工学(日本機械学会編)

<オフィスアワー>
八王子:水曜日5時間目:教員室
新宿:木曜日14:00-15:00:教員室
その他、授業の前後に教室か教員室で対応。

<学生へのメッセージ>
具体例に触れるだけでなく、「力学を中心とした工学を適用して生体の機能を理解する」ための工学基礎の確認を心がけて欲しい。

 

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