2013年度工学院大学大学院・機械工学専攻

宇宙物理・宇宙放射線測定機器特論(Astrophysics and Radiation Detection Engineering)[2602]


2単位
幸村 孝由 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2014/02/13

<授業のねらい及び具体的な到達目標>
今日、医療,産業など放射線は身近に利用されている。ただし,放射線と言っても,正体がX線やガンマ線などの電磁波から,α線やβ線、さらに宇宙空間を飛び回る宇宙線などに代表される正体が粒子のものまで、様々なものがある。本講義では,X線をキーワードとして,まず,放射線とは何かということから,放射線を測定する機器を紹介する。また放射線の測定器の用途の1つとして,宇宙の天体から放射する放射線を測定することがある。講義では応用的内容として、天体からの放射線の測定(観測)から、天体の何が分かるか、ということについても紹介する。以上の講義内容を通して,主にX線のような放射線とは何か、また、放射線を測定する装置の測定原理は何か、さらに、応用として天体から放射する放射線の測定から何が分かるのか、について学習することを目的とする。

<授業計画及び準備学習>
講義では以下の内容について扱う予定です。
ただし,講義の内容の順番については,進行状況などに応じて適宜変更することがあります。

1.序論
  〜放射線(宇宙放射線を中心に)の紹介〜

2.宇宙放射線の放射機構1
  〜黒体放射や制動放射について〜

3.宇宙放射線の放射機構2
  〜シンクロトロン放射などについて〜

3.宇宙放射線の測定原理1
  
4.宇宙放射線の測定原理2

5.宇宙放射線の測定機器1
  固体検出器〜X線CCDを中心に〜

6.宇宙放射線の測定機器2
  固体検出器以外の検出器

7.宇宙放射線の測定方法
  電波,可視光,X線,ガンマ線などの測定方法の紹介

8.宇宙放射線の測定からわかること1
  〜宇宙の階層構造〜

9.宇宙放射線の測定からわかること2
  〜星の一生について〜

10.宇宙放射線の測定からわかること3
  〜星からの宇宙線の放射〜

11.宇宙放射線の測定からわかること4
  〜中性子星からの宇宙線の放射〜

12.宇宙放射線の測定からわかること5
  〜ブラックホールからの宇宙線の放射〜

13.宇宙放射線の測定からわかること6
  〜超新星残骸からの宇宙線の放射〜

14.宇宙放射線の測定からわかること7
  〜銀河,銀河団から宇宙線の放射〜

15.宇宙放射線の測定からわかること7
  〜宇宙放射線の観測の最前線〜

<成績評価方法及び水準>
授業中に随時宿題としてレポートを課し,レポートで成績の評価をし、60点以上の場合を合格とします。

<教科書>
特に指定はしません。

<参考書>
特に指定はしません。

<オフィスアワー>
火曜日16:40以降。可能な限りメール(ft13049@ns.kogakuin.ac.jp)で事前に連絡をしてください。

<学生へのメッセージ>
非常に基礎的な話から講義はスタートする予定です。勉強・研究分野にとらわれず、広く知識を習得したい方など、どなたでも受講することは大歓迎です。

 

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