2013年度工学院大学大学院・機械工学専攻
熱力学特論(Advanced Thermodynamics)[0009]
2単位 森棟 隆昭 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な到達目標>
- エネルギー工学,環境工学を専攻する機械技術者にとって必要な熱力学・燃焼化学について講義する.レシプロエンジンの熱発生シミュレーションにおける熱力学モデルを述べ,理論解析とともにPCを使用して実際に計算実習を行いシリンダ内の圧力,温度やエンジンの行う仕事を求める.また各種の燃料電池についてその原理と効率を求めるとともに,簡単な燃料電池の製作実習を行い,さらに燃料電池自動車の開発状況と将来動向についても理解を深める.
- <授業計画及び準備学習>
- 熱力学の基礎を教科書により理解し確実なものとしておく.
第1部 レシプロエンジンにおける熱力学の適用 1.レシプロエンジンにおける熱力学モデル 2.燃焼時に成立する微分方程式 3.燃焼質量割合について 4.SIエンジンにおける熱発生シミュレーション 5.指圧線図,熱発生率,燃焼ガス温度,図示仕事の予測 6.EGR,エンジン改造の影響 7.CIエンジンにおける熱発生シミュレーション 8.CIエンジンにける着火遅れについて 9.指圧線図,熱発生率,燃焼ガス温度,図示仕事の予測 10.SI,CIエンジンにおける計算実習(微分方程式の数値解析) 11.化学平衡計算について 12.化学反応式と各平衡成分について成立する微分方程式 13.燃焼ガスの化学平衡成分濃度の計算(平衡濃度の数値計算)
第2部 燃料電池とその利用 1.燃料電池の原理と特徴 2.燃料電池の分類・基本構成 3.燃料電池の効率 4.水素燃料電池の開発・利用状況 5.燃料改質装置 6.水素貯蔵,搭載の安全性 7.Mg,メタノール,エタノール燃料電池,亜鉛燃料電池 8.Mg燃料電池の試作 9.燃料電池自動車の開発状況 10.燃料電池の将来動向
- <成績評価方法及び水準>
- 課題の提出で評価する.
- <教科書>
- JSMEテキストシリーズ 熱力学 日本機械学会(丸善)
- <参考書>
- エンジンー熱と流れの工学― 是松孝治,森棟隆昭 編著:産業図書
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