2012年度工学院大学大学院・システムデザイン専攻

交通システム特論(Transport Systems)[5508]


2単位
高木  亮 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 電気鉄道は,都市の重要な基盤となる大規模システムである。本講義では,この電気鉄道やその他の交通モードを含む「交通システム」について,電気系工学との関わりを中心にしつつ幅広く学ぶことをめざす。効率的で環境を保全する公共交通機関として、都市間及び都市交通問題の解決策を考えてもらうための講義としたい。交通問題や鉄道システムに興味をもつ多くの学生の受講を期待している。

<授業計画及び準備学習>
1. 公共交通機関
 都市間及び都市交通における鉄道等公共交通機関の現状と諸問題
2. 列車の走行
 車両の走行抵抗と駆動モータの速度−引張力特性と車輪とレール間の力の伝達
3. 線路と車両
 線路の構造と機能・性能、車両の寸法・重量との関係、軌道の機能と性能
4. き電システムと集電
 き電システム:直流電化と交流電化、集電理論:電車線とパンタグラフ
5. 直流モータ駆動システム
 直流および交流電源による直流電動機の速度トルク制御と機能・性能
6. 交流モータ駆動システム
 直流および交流電源による交流電動機駆動とインバータの制御と機能・性能
7. 車体と台車
 車体の構造と機能、台車の構造と機能と性能、車両振動、走行安定性などの諸問題
8. 信号とブレーキシステム
 信号とブレーキシステム、自動列車停止・制御システム
9. 運行計画・運行管理
 輸送計画,運行管理,運転整理,最適化アルゴリズム
10. 列車運行管理システム
 列車運行管理システム、CTC、PRC、列車通信システム、列車情報システム
11. 新しい交通システム
 新交通システム、モノレール、LRTなどの役割と構造・機能・性能
12.高速鉄道と磁気浮上式鉄道
 高速鉄道の歴史と現状、世界の高速鉄道、磁気浮上式鉄道の目的と構造・機能
13.環境保全
 大気汚染対策、騒音対策、振動対策、自然保護の手段と効果
14.保守技術
 鉄道の保守:車両、線路、き電設備などの保守方式と技術
15. 学習成果の確認(レポート)

準備学習:
 予習は特に必要なし。
 復習は講義時に配布された資料等を読み込み,関連資料等を可能な限り幅広くあたること。練習問題等があれば自分で手を動かし解いてみること。

<成績評価方法及び水準>
レポートにより行う。

<教科書>
「最新 電気鉄道工学」,コロナ社 (2000).

<オフィスアワー>
講義終了直後。なお,これ以外の時間帯についても随時対応するが,その場合は担当者の電子メールアドレス takagi@cc.kogakuin.ac.jp に電子メールを送信し,アポイントメントをとったうえで,直接居室(新宿キャンパス A-2374 室)を訪問されたい。

 

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