2012年度工学院大学大学院・システムデザイン専攻

機械振動学特論(Advanced Mechanical Vibrations)[3701]


2単位
大石 久己 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 機械構造物の振動を取り扱う場合,問題とする現象に応じて,1自由度系から連続体までどのように取り扱うか考える必要がある.そのため本講義では,機械振動学の基礎を踏まえて,連続体の振動まで代表的な例を取り上げ,基礎理論,解法,特性について演習を交えて学習する.以下に具体的な努力目標を示す.
(1) 運動方程式の求め方と,振動問題の取り扱いについて理解する.
(2) 多自由度系への展開を理解し,行列表現を習得する.
(3) 固有値問題と解法を習得し,モード解析を理解する.
(4) 連続体の運動方程式の求め方を理解する.
(5) 連続体の運動方程式の解法を理解し,固有振動数と固有モードについて習得する.
(6) ラプラス変換など他の解析法を習得する.

<授業計画及び準備学習>
1. 機械システムに発生する力学現象の理論的取り扱い方
2. 運動方程式の物理的意味と無次元化
3. 機械構造物のダイナミックス
4. 振動の基礎から多自由度系の復習
5. 集中定数系から分布定数系への展開
6. 波動方程式の解
7. 境界条件と定在波
8. 固有値解析と固有モード
9. 棒の縦振動とねじり振動
10.梁の運動方程式
11.梁の境界条件と解法
12.初期条件の考慮と強制振動の解
13.ラプラス変換による連続体の解法
14.授業のまとめと理解度の確認
15.授業の最終のまとめ,不十分な点の補足.

<成績評価方法及び水準>
 授業中に課す課題(60%)と期末試験(40%)の結果を合計し,60点以上に単位を認める.なお,詳しい課題については授業で説明する.

<教科書>
吉沢正紹他共著 機械力学 (朝倉書店)
三浦宏文他共著 機械力学 機構・運動・力学(朝倉書店)

<参考書>
川井忠彦,藤谷義信 振動および応答解析入門 培風館
辻岡康著 機械力学(サイエンス社)
北郷薫,露木洋二共著 振動学(森北出版) ほか

<オフィスアワー>
水曜日授業前後18:30〜19:30,21:10〜21:30(新宿1772室または1863室).これ以外でも,1772室前の質問用紙(記入例に従って記入)で対応可.

<学生へのメッセージ>
 大学3年で学習した機械力学と機械振動学の内容(他大学においても同様の内容の科目が設置されていると思われる)を踏まえて学習する.しっかり復習しておくこと.特に,力学の基礎と,1自由度系の振動が基礎となるので重要である.また,演習課題を課すので,自分の理解度を確認し,より理解を深めてもらいたい.問題を解き,分かったところと分からなかったところを確認し,次の授業に備えてもらいたい.

 

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