2012年度工学院大学大学院・建築学専攻

建築音響特論(Architectural Acoustics)[3107]


2単位
岡野 利行 非常勤講師

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
建築音響分野の技術解説記事の講読を通じて,建築空間の快適な音環境を設計する理論と技術体系の理解を深め,音響設計の意図を読み取る能力を養う.

<授業計画及び準備学習>
建築音響技術に関する下記の項目について,関連する技術解説記事等の文献を輪番で購読する.

1.はじめに(1回): 人間にとって音がどのような意味を持っているか考える

2.室内音場の予測: 室内における音の伝搬について理解を深める
2.1 幾何音響シミュレーション(2回): 幾何音響理論とそれに基づく予測手法を理解する
2.2 波動音響シミュレーション(2回): 波動音響解析の手法と波動性の影響を理解する

3.居住空間の音環境設計: 音環境設計の課題と方法について理解を深める
3.1 吸音材料(2回): 各種吸音材料の特性と使い方を知る
3.2 残響の評価(2回): 室の響き(残響)の心理的影響を理解する
3.3 スピーチプライバシー(2回): 音声情報の遮蔽に関する課題と解決例を知る
3.4 遮音(2回): 騒音の侵入を防止する原理と方法を理解する

4.おわりに(1回): 補講

5.学習成果の確認(1回)

<成績評価方法及び水準>
輪番でおこなう文献講読の発表内容と授業を通じての質疑応答から,専門技術の文献を読み解く能力と内容理解度を判定する.内容を60%以上正確に説明できることを合格水準とする.

<教科書>
特に指定しない.別途指定する文献を教材として利用する.

<参考書>
前川純一・森本政之・阪上公博著 「建築・環境音響学 第2版」 (共立出版)

<オフィスアワー>
授業終了後

<学生へのメッセージ>
音は誰もが日常の生活で向き合う身近な現象です.建築に係わる実務の中でも関わりを持つ機会が少なくありません.音の制御技術に対する理解を深めることは,技術者・設計者としての資質向上や関連知識の蓄積という観点で有効な機会になると思います.ぜひ,興味をもって参加してください.

 

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