2011年度工学院大学大学院・システムデザイン専攻

標準化戦略特論(Global Standardization Strategy)[3703]


2単位
加藤 幹夫 非常勤講師

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
「標準化を制するものは世界を制す」と言われるように、新技術分野では企業経営戦略上、国際競争力強化に向けた国際標準化は重要な要素のひとつになっている。まず標準の歴史に立ち返り、具体的事例から標準化の概念を整理する。つぎに国際標準化システムの枠組みと国際標準獲得までの流れをISO(International Organization for Standardization)を中心に理解する。後半では、戦略的にも重要視される近年の標準化の新たな分野について検討し、事例研究や実習をとおして自らが標準を考える能力を醸成する。

<授業計画及び準備学習>
1. ガイダンス及びグローバル時代の標準学概論
2. 日本工業規格(JIS)とJISマーク
準備学習:身の回りでJISに準拠しているものの調査
3. 国際規格と国際標準化機関
準備学習:身の回りでISOまたはIECに準拠しているものの調査
4. ISO/IECディレクティブの概要:基礎事項
5. ISO/IECディレクティブの概要:規格制定手順
6. WTO/TBT協定とは
準備学習:GATTとWTOの違いの事前調査
7. わが国の国際標準化政策
準備学習:「我が国の標準化政策」に関する新聞記事の調査
8. 国際標準化活動の事例研究、および適合性評価
9. デファクトとディジュール標準
準備学習:「デファクト標準」の事例調査
10. 品質マネージメントシステム規格(ISO9001)
11. 品質以外のマネージメントシステム規格(ISO14001など)
12. 知的財産と標準化
13. 標準化戦略と経済効果
準備学習:「標準化による経済効果」を産む要素は何か、考えの整理
14. 国際標準化会議とコンセンサスの形成
準備学習:「諸外国とのコンセンサス形成」の考えられる手法の整理
15. まとめ及び総合演習
* 学生の要望により授業内容の一部を変更する可能性はある。

<成績評価方法及び水準>
演習問題及び提出レポートの総合評価で達成度を測り、60点以上を合格とする。なお、授業への出席率が低い場合は不合格になる場合がある。学会での論文発表など正当な理由がある場合は考慮する。

<教科書>
特定の教科書は使用しない。必要に応じて資料をコピー配布する。

<参考書>
「ISO規格の基礎知識」:財団法人日本規格協会 発行、同 著
「21世紀標準学」:財団法人日本規格協会 発行、栗原史郎、竹内修 著「ISO/IEC Directives」:http://www.iso.or.ch

<オフィスアワー>
18:00-19:30

 

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