2011年度工学院大学大学院・化学応用学専攻

固体化学特論(Advanced Solid-State Chemistry)[X006]


2単位
新井 敏夫 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 企業における生産活動でのリサイクルや省エネルギーは、生産コスト低減と環境負荷低減のいわゆるWin-Winな関係が成り立つため、インセンティブを与えやすい。一方、製品を購入し消費する消費者は、廃棄物処理そのものが行政サービスとなっているため処理コストを削減するためのインセンティブが働きにくい,アメニティー思考が高いなど、リサイクルや省エネを推進するためには、消費者個人の考え方を変える、あるいはそのための社会的な仕組みを整える必要がある。
 一方、我が国の産業モデルとしては「原料を輸入して付加価値をつけた製品を輸出する」ことで外貨を獲得するというものであったが、近隣の国々の産業の発展によりこの産業モデルそのものが成立しない状況に陥りつつあり、より最先端な、あるいは固有の技術に基づく製品の製造に期待されている。そのような流れの中で、リサイクル技術・エネルギー高効率利用技術を新たな基幹産業として育成することも、一つの解決策であると考える。
 当該授業では、より現実的な持続可能社会の構築を目的として、産業,行政,市民など様々な観点からリサイクルを読み解き、新たな技術を開発し、将来起こりうる環境問題を解決しうる能力を身につけることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1.産業と資源とエネルギー
2.環境問題の歴史
3.廃棄物処理処分と資源・エネルギー問題
4.3R活動と環境
5.生産活動とリサイクル
6.E-wasteと都市鉱山
7.リサイクル問題に関するプレゼンテーション・討論
8.再生可能エネルギー
9.エネルギー変換と高効率化
10.省エネルギーとその効果
11.資源・エネルギーに関する課題とその解決策
12.循環型社会の構築に関するプレゼンテーション・討論

<成績評価方法及び水準>
演習・レポート(50点)とプレゼンテーション(50点)の合計で評価し、60点以上を合格とする。

<教科書>
特になし

<参考書>
環境白書,環境省
エネルギー白書,資源エネルギー庁
ものづくり白書,経済産業省

<オフィスアワー>
火曜日 16:30-17:00(八王子校舎8-203 居室)
上記時間外でも随時質問を受け付けます。メールでの質問も可。
メール:at13308@ns.kogakuin.ac.jp

 

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