2011年度工学院大学大学院・化学応用学専攻

アモルファス材料科学特論(Amorphous Materials Science)[3203]


2単位
大倉 利典 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 非晶質材料は,無機・有機を問わず,ガラス材料,高分子材料,金属材料,薄膜材料などとして広く用いられている.ここでは,機能性非晶質材料の基礎として,非晶質材料の合成法,ガラス生成プロセスの熱力学および速度論,ガラス状態およびガラス転移現象論的解析,非晶質材料の光学的・電気的・化学的・性質とその評価法,構造解析のための回折法および波動分光学,ガラスの短・中距離構造論などについて詳細に説明する.

<授業計画及び準備学習>
1. 結晶質,非晶質とガラス
1.1 非晶質の種類
1.2 非晶質のX線回折
1.3 非晶質の構造(組織構造,短・中距離構造,長距離構造)
1.4 非晶質とガラス
2. ガラス転移およびガラスの転移挙動
2.1 ガラス転移
2.2 各種ガラスのガラス転移温度
2.3 ガラス転移の性格
2.4 ガラスの緩和(安定化)
3. 非晶質の組成
3.1 ガラスの生成
3.2 ガラス化範囲
3.3 酸化物ガラスの組成
3.4 非酸化物ガラスの組成
4. 非晶質材料の性質
4.1 非晶質に共通の特性(安定化,結晶化,等方性)
4.2 結晶質と非晶質:物性,特性の比較
5. ガラス材料の新しい合成ならびに加工法
5.1 融液の超急冷(超急冷法)
5.2 気相経由法
5.3 ゾル‐ゲル法(溶液法)
5.4 イオン注入による加工
6. ガラスの結晶化および結晶化ガラス
6.1 ガラスの結晶化
6.2 ガラスにおける結晶核形成
6.3 ガラスにおける結晶成長および結晶化
6.4 ガラスの結晶化の研究方法
7. ガラス構造研究法1:回折法
8. ガラス構造研究法2:分光法
9. ガラス構造研究法3:計算機シミュレーション
10. ガラス形成の理論
11. 新しいガラス1:光機能性ガラス
12. 新しいガラス2:電磁気機能性ガラス
13. 新しいガラス3:熱・機械,化学・生体機能性ガラス

<成績評価方法及び水準>
レポートで評価し,60点以上の者に単位を認める.

<教科書>
講義資料は授業中に配布,紹介する.

<参考書>
必要に応じ,最近の文献および参考資料を配布,紹介する.

<オフィスアワー>
水曜日 12:30〜13:00

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2011 Kogakuin University. All Rights Reserved.