2011年度工学院大学大学院・機械工学専攻

バイオメカニクス特論(Advanced Biomechanics)[4301]


2単位
橋本 成広 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2012/11/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
人工心臓の設計を例に挙げながら、生体の血液循環制御、血栓形成・血球破壊を主として力学的な側面から考察し、各課題の解決方法を学ぶことによって、力学を実際のモノづくりに応用するためのデザイン能力を養成する。
生体力学分野の研究成果は、医療における人工臓器・医療機器などの新しい装置の開発に結びつくのみならず、生体機能の発見・解明に結びついたり、生体機能の模倣が工学技術の発展に結びついたりすることもあるという観点を大切にしたい。

<授業計画及び準備学習>
1.バイオメカニクス周辺の学問体系
2.生体の血液循環系
3.人工心臓の設計
4.拍動流ポンプにおける流量制御
5.人工心臓の血液循環系との接続
6.右心バイパスの流量波形の肺への影響
7.動静脈間短絡流路法による血栓の定量評価
8.閉鎖循環回路法による血栓の定量評価
9.流動下凝血塊形成能試験の人工心臓実験への応用
10.閉鎖循環回路法における流れと血球破壊
11.凹凸円錐Couette流型試験装置の開発
12.定常流における血栓形成・血球破壊に対する血流のせん断速度の影響
13.拍動流における血栓形成・血球破壊に対する血流のせん断速度の影響
14.遠心型人工心臓の流路設計
15.左心補助人工心臓における血栓形成・血球破壊と流量制御

<成績評価方法及び水準>
演習およびレポートにより評価し、総合点数60点以上を合格とする。

<教科書>
なし

<参考書>
人工心臓における血栓形成・血球破壊に対する流速効果に関する研究:橋本成広著(東京工業大学博士論文)
生体システム工学入門:橋本成広著(東京電機大学出版局)
生体計測工学入門:橋本成広著(コロナ社)
機械工学便覧β8生体工学(日本機械学会編)

<オフィスアワー>
八王子:水曜日3時間目:教員室
新宿:木曜日:3時間目:教員室
その他、授業の前後に教室か教員室で対応。

<学生へのメッセージ>
具体例に触れるだけでなく、生体の機能を力学を中心とした工学を適用して理解するための工学基
礎の確認を心がけて欲しい。

 

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