2010年度工学院大学大学院・建築学専攻

地震防災学特論(Advanced Theory of Engineering Seismology)[4703]


2単位
久田 嘉章 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2010/11/24

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 地震防災学の内容は、地盤震動から建物・土木構造物・ライフライン施設から地域、都市防災まで多岐にわたる。ここでは前半に地震動や地盤震動の理論を中心に説明し、後半にそれを用いた建物(特に本年は超高層建築)や超高層ビルや地域防災への応用法を最新の知見を交えて解説する。特に近年では、活断層やそれに起因する震源近傍における地震動の知見は飛躍的に高まっており、最低限の基準である耐震規定に頼っているだけでは、社会の様々な要求に対応しきれなくなっている。そこで活断層や地域の地盤特性を考慮した最新の地震動作成法も解説する。加えて兵庫県南部地震の後で注目されるようになった、リアルタイム地震防災やリスクマネージメントなども説明する。本講義の習得には、前期の建築振動学特論で弾性論や有限要素法の基礎を習得していることが望ましい。

<授業計画及び準備学習>
1. 地震防災学入門(地震被害、地震・地震動、地域防災・減災対策など)
2. 地震動の性質(地震の大きさと強さ、地震危険度、強震波形、模擬地震動)
3. 地盤の振動(せん断振動、成層地盤の増幅特性、地盤非線形、動的相互作用)
4. 建築物の耐震性(震害と耐震設計、新耐震設計、改正基準法、性能設計法)
5. 地震被害想定(簡略法・経験法)
6. 震源モデル(活断層、震源近傍の強震動)
7. 地震動(実体波・表面波、長周期地震動、エッジ波、丘地形効果)
8. 強震動予測と入力地震動(経験的手法、理論的手法、耐震設計への適用)
9. 地震ハザードとリスク、津波被害など
10.地震リスクマネージメント
11.防災訓練参加
12.特別講義1(外部より講師招聘を予定)
13.特別講義2(外部より講師招聘を予定)
14.議論・演習
15.単位習得状況調査

<成績評価方法及び水準>

<成績評価方法及び水準>
採点は課題提出による。

<教科書>
建築の振動 応用編 (シリーズ「建築工学」) 、西川孝夫ほか、朝倉出版
新耐震構造解析、柴田明徳 著、森北出版
この他、資料を適宜配布する

<参考書>
地震動(ジオテクノート9)、地盤工学会
地震動(その合成と波形処理)、理論地震動研究会 編著、鹿島出版会
地震の物理、金森博雄 偏、岩波書店

<オフィスアワー>
ほぼ毎日研究室にいる。学習ガイダンスも参照されたい。

 

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