2010年度工学院大学大学院・建築学専攻
☆建築振動学特論(Advanced Theory of Structural Dynamics)[4604]
2単位 久田 嘉章 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 構造設計では地震や風、交通振動などの動的荷重を受ける建物の安全性の確保と機能の維持への検討が必要になる。本授業では建物の動的設計法を理解することを目的とし、そのための基礎理論である振動論、マトリックス構造解析法(トラス構造、ラーメン構造)、弾塑性解析法を理解する。さらに高度な解析法として壁や床、原子力建屋などの構造解析に重要な連続体の力学、有限要素法、運動方程式の直接積分法を学び、最後に超高層建築や免震建物、原子力建屋などの動的設計法の実務を理解する。本講義は、後期の地震防災特論で強震動地震学や入力地震動策定法などを学ぶための基礎ともなる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 概説(構造設計と動的設計法、マトリックス代数の基礎)
2. 建物の質点系モデルによる振動論とマトリックス代数による解法 3. 剛性マトリックス1(マトリックス構造解析法によるばね系の解法) 4. 剛性マトリックス2(マトリックス構造解析法によるばね系の解法) 5. 弾性体の支配方程式(応力、ひずみ、つり合い方程式) 6. 弾性体の支配方程式(仮想仕事の原理、2次元問題) 7. 有限要素法1(マトリックス構造解析法によるトラス構造の解法) 8. 有限要素法2(マトリックス構造解析法によるラーメン構造の解法) 9. 有限要素法3(2次元連続体の解法) 10.有限要素法解析システム1(各種内装関数と数値積分法) 11.有限要素法解析システム2(連立方程式の諸解法、コンピュータプログラム) 12.振動・波動解析(質量マトリックス、減衰マトリックス、固有値問題) 13.運動方程式の直接積分法(陽解法と陰解法、弾塑性応答解析) 14.建物の動的設計法(超高層建築・免震建物・原子力建屋などの設計法) 15.習得状況調査
- <成績評価方法及び水準>
- 出席とレポート提出による
- <教科書>
- 有限要素法入門、三好俊郎 著、培風館
建築の振動 初歩から学ぶ建物の揺れ、西川孝夫ほか、朝倉書店 最新耐震構造解析、柴田明徳 著、森北出版
- <参考書>
- マトリックス法による構造解析、青山博之・上村智彦 共著、培風館
有限要素法ハンドブック(1−基礎偏、2−応用偏)
- <オフィスアワー>
- ほぼ毎日研究室にいる。学習ガイダンスも参照されたい。
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