2010年度工学院大学大学院・建築学専攻

建築環境計画特論(Planning Theory of Environmental Architecture)[2305]


2単位
藤木 隆明 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2010/11/24

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
地球環境問題に対する建築・建設分野の責任や果たすべき役割は、他の分野以上に極めて大きい。この問題に対して何をなすべきか、何が可能かを探るため、単なる建物の設計にとどまらず、生活の仕方や社会のあり方まで含めた、トータルな意味での計画論について意識を深めてもらう。
また、この授業は、建築について、根本的に考えてもらうためのきっかけを提供するものである。

<授業計画及び準備学習>
1.「建築」について
建築にとって一番大事なものとは何か、という根本的な問題から考え始める。そのために、建築を成立させるための条件を探りつつ、建築を評価することの妥当性と困難等について論じていく。

2.「環境」ということばの拡がりについて
近年、各方面において、「環境」を冠した多数の分野が形成されつつあるが、そこで用いられている「環境」の意味合いはそれぞれ異なっている。まずは、この「環境」ということばの持っている拡がりについて整理し、大別すれば、「空間」という側面と「自然」という側面があることを見る。その後、「空間」および「自然」について、詳細に論じていく。

3.環境問題と建築の関わり
環境問題にも幾つかの側面があり、それぞれの観点から、建築とどのような関わりを持っているかを概観する。人と地球のどちらを優先すべきかという環境倫理学にも触れたい。

4.これからの「計画」概念について
自然のシステムを意識した計画手法に関して、複雑系科学の知見などもふまえながら、その可能性を論じる。

<成績評価方法及び水準>
出席およびレポートにより評価し、60点以上を合格とする.

<教科書>
出席者に適時プリントを配布する。

<学生へのメッセージ>
教科書には書かれていないような、ラディカルでアバンギャルドな講義です。皆さんと対話しながら進めて行きます。

 

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