2010年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻

光物性工学特論(Optical Properties of Solid State Materials)[3408]


2単位
中田 良平 非常勤講師

最終更新日 : 2010/11/24

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 エレクトロニクス分野で光デバイス材料が多く使われている。材料における光吸収、放射(発光)で生 じる現象は物質中の電子と電磁波(電波:光)との相互作用による。ここでは、電子物性工学特論で学 んだ量子力学と電磁波の量子化を結びつける講義を行う。応用としてルミネッセンスを取り扱う。

<授業計画及び準備学習>
 1.電気双極子と分散関係
 2.物質の光学定数と伝送線路の類似性
 3.光吸収(発光)のハミルトニアン
 4.時間を含む摂動論(1)
 5.時間を含む摂動論(2)
 6.電気双極子モーメントによる電子の遷移確率(1)
 7.電気双極子モーメントによる電子の遷移確率(2)
 8.光の吸収と発光の選択則(水素原子の電子波動関数を用いて)
 9.電磁波(電波、光)の量子化(調和振動子の結果を用いて)
10.電子遷移による光の自然放出
11.水素原子における自然放出と励起状態にある電子の寿命
12.光の誘導放出
13.伝導帯の自由電子による光の吸収
14.捕獲(トラップ)された電子の熱励起によるによる熱ルミネッセンスの解析
15.熱ルミネッセンス法によるトラップレベルの準位の決定

<成績評価方法及び水準>
 成績評価はレポート(または試験)による。評価基準は6割以上を得点すれば合格とする。秀、優、  良、可の判定は大学の基準による。

<教科書>
 特に、使用しない。プリントを配布することがある。

<参考書>
 光物性関係
  電磁気学の専門書(光の吸収、反射、屈折をマックスウエル方程式で解説したものであればよい)、  電気回路の専門書(伝送線路)  

<オフィスアワー>
 授業時間終了後

 

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