2010年度工学院大学大学院・電気・電子工学専攻

電子物性工学特論(Solid State Physics for Electronics)[3310]


2単位
中田 良平 非常勤講師

最終更新日 : 2010/11/24

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 エレクトロニクスにおけるデバイス開発や材料の性質を理解する上で、量子力学の基礎を修得すること は不可欠である。学部で学んだ電子物性の授業内容を考慮して、量子力学を駆使した固体中の電子の性 質に着目して講義を行う。なお、後期に開講される「光物性工学特論」を受講する希望者は「電子物性 工学特論」を履修すること。

<授業計画及び準備学習>
 1.結晶の構造
 2.結晶の対称性
 3.格子と逆格子
 4.x線回折と逆格子
 5.自由電子の電子の波動性とシュレーディンガーの方程式
 6.一次元調和振動子の波動関数の導出 
 8.一次元調和振動子の波動関数のエネルギーレベル
 9.水素原子の電子波動関数の導出とエネルギーレベル(Ge,Si結晶のドナー、アクセプターレベルへの  適用)
10.水素原子の波動関数を用いた軽い元素の周期表
11.エネルギ−の近似値を求める(へんぶん法)
12.時間に依存しない摂動論
13.結晶内を動く電子(井戸型ポテンシャル近似)
14.周期ポテンシャルとブロッホの関数
15.クローニッヒ・ペニーモデルとエネルギーバンド


 

<成績評価方法及び水準>
 評価は原則として試験叉はレポートによる。評価基準は6割以上を得点すれば合格とする。秀、優、  良、可の判定は大学の基準による。

<教科書>
 特に、使用しない。プリントを配布することがある。

<参考書>
 1.結晶と結晶対称関係
  電子工学(福島美文)森北出版
  電子工学の基礎(林友直ほか)コロナ社
  光物性・デバイス工学の基礎(中澤叡一郎)培風館
 2.量子力学関係
  量子力学(小出昭一郎ほか 訳)東京図書
  なお、入手困難であるがL.ポーリングとE.B.ウィルソンの著名な訳本:量子力学序論(桂井富之  助ほか 訳)白水社がある。

<オフィスアワー>
 授業当日の授業終了後

 

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