2010年度工学院大学大学院・機械工学専攻

表面処理工学特論(Surface Treatment Technology of Materials)[5301]


2単位
大野  隆 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2010/11/24

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
材料の強度や機能性を利用する場合は別として,材料はトライボロジ特性,疲労強度特性,耐食性・耐熱性などの表面を利用する分野が極めて多い.そのために,材料の内部と表面では要求される特性が異なることが多々あり,表面処理により表面を改質して付加価値を向上させることが工業的に広く行われている.本講義では,種々の表面処理法について表面層の組織構造制御による方法,表面層の組成制御による方法,表面への異種材料付与による方法に分類し,これらの具体的方法,原理,特徴及び応用面について学ぶ.

<授業計画及び準備学習>
1.表面処理概説
2.表面処理のための基礎知識:物質の相変化,電子とイオン,プラズマとその作用,他
3.表面層の組織制御:高周波焼入れ・炎焼入れ
4.表面相の組織制御:レーザ・電子ビーム焼入れ,ショットピーニング他
5.表面層の組成・組織制御:浸炭 (固体浸炭,ガス浸炭),浸炭窒化
6.表面層の組成・組織制御:窒化(ガス窒化,塩浴窒化),軟窒化
7.表面層の組成・組織制御:ボロン化,金属拡散浸透法
8.表面への異種材料付与:塗膜,電解・無電解メッキ
9.表面への異種材料付与:陽極酸化,化成処理
10.表面への異種材料付与:溶融メッキ,溶射
11. 表面への異種材料付与:PVD(真空蒸着,電子ビーム蒸着,イオンプレーティング)
12. 表面への異種材料付与:CVD(熱CVD,レーザCVD,プラズマCVD,光CVD 他)
13. これからの表面処理技術:熱処理,水溶液,物理敵・化学的蒸着,イオンビーム等による方法
14. 表面処理法の総括

<成績評価方法及び水準>
成績は,輪講形式による講義の中での発表(準備された資料とその内容及び理解度など)に関する部分を70%リポートを30%で評価し,60点以上を合格とする.

<教科書>
使用しない.

<参考書>
授業にて紹介する.

<オフィスアワー>
授業終了後より18時まで.これ以外はメール又は電話で確認してから来室してください.
e-mail:at72047@ns.kogakuin.ac.jp TEL:042-622-9291 (3500)

 

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