2010年度工学院大学大学院・機械工学専攻

材料工学特論(Fundamentals of Engineering Materials)[3401]


2単位
丹羽 直毅 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2010/11/24

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 アメリカ東海岸やヨーロッパへのノンストップフライトを可能にしたジェット機から身の回りにあふれている電子機器・コンピュータまで、めざましい工業技術の発展は、材料開発によって支えられてきたといっても差し支えない。現在も、エンジン材料など構造材料から燃料電池や太陽電池など機能性材料まで、優れた性能を持つ新しい材料の開発が重要な工学の課題の一つである。また、省資源・省エネルギの観点から材料の有効利用も重要な課題である。
 材料強度学は、材料の力学的諸特性の本質を明らかにし、材料特性値といわれるパラメータを用いて行われる構造物の設計や評価に反映させることを目的としている。材料の性質は、原子の構成、電子の存在の仕方や微細構造によって大きく変化する。パラメータは、加速試験や小型試験片により求められた値であり、パラメータは、材料特性を表すものとしては不十分であり、構造物の寿命や余寿命を的確に評価するためには、材料の本質への理解が必須である。材料強度学特論は、この観点から材料に対する理解を深めることを目的とする。

<授業計画及び準備学習>
1.材料強度学の位置づけ
2.力学的特性
  構造敏感性
3.材料試験概説
4.弾性
 4−1 弾性率
 4−2 原子間結合
 4−3 原子の充填
5.塑性
 5−1 降伏、加工硬化、破断
 5−2 降伏応力、耐力、引張り強度、延性
 5−3 ミクロ塑性、結晶粒界、加工硬化、
     歪速度、クリープ
6.強化の機構

<成績評価方法及び水準>
レポートおよび最終テストにより成績を評価する。

<参考書>
・Engineering Materials (An Introduction to their Properties and Applications)
by Michael F. ASHBY and David R. H. JONES PERGAMON PRESS
・Materials Selection in Mechanical Design by Michael F. ASHBY and David R. H. JONES PERGAMON PRESS

<オフィスアワー>
講義の前後およびメールで質問に応じる。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2010 Kogakuin University. All Rights Reserved.