2009年度工学院大学大学院・建築学専攻

建築基礎工学特論(Soil Mechanics and Foundation Engineering for Buildings)[4405]


2単位
梅野 岳 非常勤講師

最終更新日 : 2009/12/01

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
あらゆる建築物に基礎構造は存在し、上部構造に作用する様々な荷重・外力により発生する応力を、
建物を支持する地盤に確実に伝達し、建築物の安定性を確保する役割を担っている。建築物の構造
設計上、地盤と基礎構造に関する工学知識の学習と設計手法の習得は、必要不可欠な課題と云える。
今講座では、建築基礎構造の構造安全性を検証する為の理論と、その応用としての具体的な設計手
法を学ぶ。特に、阪神淡路大震災における基礎被害事例の多発を契機として、大地震動に対す
る基礎の耐震設計法確立が、この分野での主要な研究開発テーマとなっている現状に鑑み、講義の
中心は、建築基礎の耐震設計法とし、中でも杭基礎の二次設計法(大地震動を対象とした耐震設計
法)とこれに係る耐震性向上構・工法の現状及び研究開発上の課題についての学習に焦点を絞る。

<授業計画>
第1回(9月10日)【オリエンテーション】建築構造設計実務の現状と基礎設計
第2回(9月17日)建築基礎最新技術の実例研究
第3回(9月24日)基礎の耐震設計に係る地盤調査法・土質試験法の動向
第4回(10月1日)地盤の液状化にかかわる判定法、対策工の現状
第5回(10月8日)地盤の支持力理論と直接基礎の耐震設計
第6回(10月15日)直接基礎の沈下予測と設計法の現状
第7回(10月22日)杭基礎に関する技術開発と設計法の最新動向
第8回(10月29日)杭基礎の(押込み・引抜き)支持力の評価法の現状
第9回(11月5日)杭基礎の水平抵抗に関する理論と現行設計法
第10回(11月12日)杭基礎の震害事例と耐震化研究の経緯
第11回(11月26日)杭基礎の耐震化研究の最新動向
第12回(12月3日)杭基礎の耐震設計法の開発動向
第13回(12月10日)併用基礎の耐震設計法の現状と課題
第14回(12月17日)基礎構造に関する耐震設計法まとめ
第15回(日程別途指示)レポート課題作成による学習成果の確認

<成績評価方法及び水準>
期末に実施する課題レポート(A4版4頁以上)の内容により評価。レポート内容を
100点満点で評価し、60点以上を合格とする。

<教科書>
なし→配布の印刷物を使う

<参考書>
1)建築基礎構造設計指針:日本建築学会編:2001年版
2)建築基礎構造設計例集:日本建築学会編:2004年版
3)日本建築学会関東支部「基礎構造の設計」

<オフィスアワー>
特に設けないが、以下にメールすることで質問等には随時対応する。
takashi.umeno@kumesekkei.co.jp

<学生へのメッセージ>
3年次の選択科目「地盤・基礎工学」を受講していることが望ましい。

 

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