2009年度工学院大学大学院・建築学専攻

建築施工特論[2408]


2単位
田村 雅紀 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2009/12/01

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
建築士,工事監理者および工事施工者に代表される作り手が,施主および使用者に代表される使い手に対し,安全さらには安心を与えた上で耐久的に使用される建築物を生み出すことは重要な課題であり,その実現を図る上で建築工事が果たす役割は極めて大きい。建築物の寿命が物理的・機能的・経済的寿命による制約を受けることを前提に,鉄筋コンクリート造建築物を中心とした建物のライフサイクル全体を見据えた上で,実務の建築工事を支える制度・仕様書における技術的な仕組み,各種部材,構造体の製造・施工方法ならびに補修・補強方法について実務的観点から理解を深め,建築施工全般に関する基本的考え方を修得する。
 なお,本講義は,国交省の「大学院の実務経験に関する運用方針(案)」における「(2)インターンシップ及びこれに関連して必要となる演習・実習・実験・講義」に該当します。主旨を理解した上で,工事に関わる実践的な内容を理解し,能力を培うことを念頭においてください。

<授業計画>
シラバスに準じ,主に以下の内容に関係する特論を実施する。
・建築物のライフサイクル全体と建築工事
・建築工事の各種法令・規則・工事仕様
・建築工事の利害関係者とその労働安全衛生管理・教育
・東京都・建築工事施工計画書の概要
・地盤調査から基礎工事とその課題
・鉄筋コンクリート工事とその課題(1) 工事のプロセス・要求性能〜型枠・鉄筋工事〜材料製造〜補修・補強
・解体・再資源化における課題と環境影響

<成績評価方法及び水準>
講義に関係する討論・質疑・レポートの作成を毎回行い,その内容により成績を評価する。

<教科書>
授業の配布プリント

<オフィスアワー>
授業後60分

<学生へのメッセージ>
建築工事は,建築物のライフサイクル全体の一段階であるが,その後のライフを長期にわたり維持するための最初の段階として重要な役割を担っているという意識を高めてほしい.
なお,院生というステージにある以上,「自己解釈・解決能力」を飛躍的に高められるように各自で意識を高めてもらいたい。従って,通常の「教員→学生」といった一方通行のコミュニケーションだけでなく,事前準備,ディスカッションの場においては積極的な取り組みを行い,建築施工に関わる社会共通言語を自身のものにして今後の取り組みに活かすことができるようにする。なお,各種情報はキューポートにアップロードするので,必要に応じて,ダウンロードして利用すること。メール連絡先は以下(masaki-t@cc.kogakuin.ac.jp)

 

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